なつぞら/〜第15週

脚本:大森寿美男

すごく楽しみにしてるわけでもないけど、先週からのはなしはすごく良かった。ちょっと泣けてしまった。

以前引き取られていた家から千遥がいなくなっていたことを知った時に、なつ(広瀬すず)が「あんな子供が一人で生きていけるなんて、そんな奇跡は有り得ない」って言ってたけど、この兄妹はそれぞれが奇跡に護られてちゃんと大人になったんだよね。千遥(清原果耶)が今幸せだというのはきっと嘘では無くて、でも「きっと姉にはかなわない」というのは本心なんだと思う。「育ててくれたおかあさんが善かれというなら、なつや咲太郎(岡田将生)と別れても結婚しよう」と思うのは千遥が置き屋のおかあさんの気持ちを信じているからだし(そんな仕事をしていた人だし、単純にお金や家格で縁談をすすめたりしてないと思う)、でもなつが受けてきた愛情は、家族の気持ちを受け入れた上で、「それでも自分は自分の夢のために生きたい」と言える種類の愛情だから。

すごく良かったのは千遥が紫田牧場から消えたのが「会ってしまったら離れられなくなる」からで、その手紙にあの絵を書いてあることで、「声を聞いたらみんな思い出した」というのがほんとのことだと分かることだよね。なつと咲太郎の支えが家族の絵だったのに千遥の描いた絵はなつと咲太郎だけで、自分がその輪に入ることをナチュラルに諦めてることがまた切ない。

夕見子(福地桃子)がごちゃごちゃ言ってたけど、千遥は自分の意思で結婚を決めたんだと思うんだよ。けして「自分の幸せをあきらめた」とかじゃないいんだけど(彼女が不幸になることを、育ての親が望まないだろう、ということを含め)、でも「本当はどうしたい?」と聞かれるなら答えは別にあるんだろうね。

そういう意味で、私は千遥の絵を見た時から子供のなつと千遥が柴田牧場で育つ姿を思い描いている。そういうifがあったなら良かったのに、と思う。

みんな幸せになって欲しいよ。

3年A組-今から皆さんは、人質です-/Day-1

脚本:武藤将吾 演出:小室直子
これ半分自虐ネタとして言うんだけど、この番組を今から5年くらい前にフジ火9枠ではじめていたら、私結構口をきわめて罵ってた気がするw。
番組自体は面白かった。ほんと菅田将暉はアタマオカシイ役をやらせたら天下一品だよねー。←ホメテル。
ただすごく不愉快なはなしなのは確かで、29人もいればほんとに無関係な生徒だって中にはいるだろうに、たまたま同じクラスだったってだけで連帯責任かよ。部活の後輩だって他校の生徒だって、接点さえあれば澪奈(上白石萌歌)の人生に関わってただろうし、同じクラスだってだけでほんとになんの接点もない生徒なんか山ほどいるだろ。「澪奈が死んだのは自分のせいだ」以外の答えなんか、自分のせいで死んだと思ってるさくら(永野芽郁)に出せるわけないじゃん。
この緊張感で10話はハードル高いと思うぞー。どこまで頑張れるかなあw。

獣になれない私たち/〜最終話

脚本:野木亜紀子 演出:水田伸生
終わってみて一番感情移入したというか、世間の評価に対して「それは違うよ」と言いたくなったのは、意外にも九十九社長(山内圭哉)だったw。
番組終盤までほとんど人間のクズのような描かれ方をしていた朱里(黒木華)だけど、そもそも京谷(田中圭)が好きになった子なんだから、晶(新垣結衣)的に気配りのできる頑張り屋だったはずなんだよね。そういうとこで、たぶん社長は真面目に朱里に期待してたしできると思って使ってたんだと思うんだ。あの人の場合、ナチュラルに他人にスペックの高さを求め過ぎるのはあるんだけど、できる範囲で頑張っていれば、いきなり満点の仕事はできなくても、それはそれだったと思うんだよね。
晶のこと「この子人の気持ちがわかんない子だなー」と思ったのは例の恒星(松田龍平)との一夜の後で恒星の言い訳にまともに怒ってたことで、ああいう行為の価値とか意味は人それぞれで違うから、恒星は自分にとってのそれと晶にとってのそれを一緒にしちゃまずいと思ってああ言ってたんだと思うのに、それをまったく理解しなかったことだよね。でも実際のところあの行為の意味はふたりとも同じで、恒星は自分なんかと晶を一緒にしちゃだめだと思ったんだと思うのに。
同じように九十九さんはたしかにパワハラ上司だけど、上司が部下に期待するのは当たり前じゃん。九十九さんはそれを表すのがちょー下手だったけど、「私が悪うございました」と折れるわけにはそらーいかんよ。呉羽が呉羽にしかなれないのは良くて、九十九さんが九十九さんなのはなんでいかんのさ。謝るわけにいかないから、信頼してた優秀な部下を失う。ペナルティとしては充分だし、あのわけのわからん肩書きは、転職活動する晶にはなかなかのプレゼントだと思うぜ。
晶や恒星は私にはすごい分かりやすいキャラだった。分かるから好きになるわけじゃないし、分かるからこそイライラするとこもあるけど、幸せになって欲しい程度の思い入れはある。そしてこのふたりの関係において、恒星が晶を嫌いだと最初に言っていたこと、晶が嫌われないための気配りを恒星にはしなくて良かったことは、確実に晶を楽にしてたと思うんだ。

獣になれない私たち/〜第4話

脚本:野木亜紀子 演出:水田伸生
京谷(田中圭)が朱里(黒木華)と別れないのは、朱里を説得するより晶(新垣結衣)に泣きつく方が楽だからだよね。晶が朱里なみにめんどくさい女なら、もっと早く(朱里と別れる、って形じゃなくても)結論は出てたと思うよ。
んで晶の現状がこんななのは、晶が京谷みたいな人間だからなんだと思う。周囲の人間がどんなに理不尽でも、晶は彼らを説得するより自分が頑張る方が楽だと思ってるんだと思うよ。だって他人を説得するのは簡単じゃないけど、自分がやれば良いなら一番楽だもん。その考え方は、私自身がそういうめんどくさがり方をやりがちな人間なんですごくよく分かるw。
誰かのために自分が我慢するのは簡単なことだけど、自分を好きなら私に我慢させないで、って、晶が言いたいのはそういうことだよね。一緒に我慢してくれるのも好きの形なのは確かだけど、私はあなたじゃないんだから、いつまでも私に我慢させるのは違うんじゃないの、っていう。
あと恒星(松田龍平)は、お気楽に持ち帰った女とやっちゃいたい男じゃないんだと思う。そんな男じゃない自分が嫌だからやさぐれるとそういうことをやりがちだけど、別にやりたくてやってることじゃないから、「寝ちゃう」という逃避行動に無意識に走るんだよ。呉羽(菊池凛子)との関係がああだったのは、「付き合ってない相手とのそういう関係」を継続することに納得いかなかったからだと思うし、呉羽が道路に飛び出したのは、呉羽が恒星を好きだと理解しない恒星にきれちゃったせいでしょ。
思考回路は分かるからみんな嫌いじゃないけど、楽しみに見たいはなしでもないよね。みんな友達だったら、「なにやってんの」っていうようなはなしだ(^_^;w。