セクシーボイスアンドロボvoice3「お歯黒女」

一海ちゃんって良い子だなあ。渋江君と固まんないかなあ。<ストーリー上なんの必然性もない希望
一か所腑に落ちなかったのは月子ちゃんがニコの聞いた成功報酬500万にショックを受ける点で、仲介者の真境野が500万って言ってるってことは、依頼者の提示額はもっと大きいんだよな。まあいくらかは知らんし、実際ニコがもらったのって50万くらいだっけ(笑? つーかニコ人前でそんな大金出しちゃダメだよw。
1話の三日坊主以外はゲストキャラの設定はそうあり得ないもんでもないんですが(まあある程度金銭的な理由もあって死にたがってるふうな月子の親が500万出せる人だってのは「?」だけど*1)、私がこの番組を気に入ってるのは、このドラマの設定や松ケンの演技、ニコの母親やニコの服装の作る虚構性と、ドラマ自体が出すメッセージのリアリティのバランスなんだ。
必要以上にカラフルなニコの服装*2は中学生という設定の記号(同時に“中学生”という自体が“子供”の記号なわけだけど)であると同時に絵面をポップにする効果もあって、それ自体「こんなはなしあるわけないじゃん」というメッセージだと思うんだな。*3普通に考えてロボットのフィギュア買ってパンの耳食ってる男に人生を語られたくないわけだけど、この番組は描き方のトーンで嘘臭さを前面に押し出してるからこそ、そのメッセージの本質的な部分がすんなり入ってくると思うわけです。
というわけで、今週のロボの演説はなかなか胸を打ったよ。ロボの出会った奇跡は形こそ違っても誰でも出会い得るもので、同時に自分が誰かの奇跡になり得る可能性もあり、それこそ彼女がいう「誰でもできることしかできない自分」が「自分にしかできない」ことをする可能性なんよな。
ラストの真境野とニコのやり取りなんかもかなり詭弁なんだけど、ニコが子供だからこそ真実の部分だけが入ってくるっていうか、全体に嘘っぽい見せ方をすることで、「そんなの嘘じゃん」という見方をすることを馬鹿馬鹿しくさせてるっていうか。で、それを学芸会レベルで演じたらただの馬鹿ドラマになるんだけど、そこをスーパーリアリズムな見せ方ができる芸達者大後寿々花をこのテンション低めなヒロインに配してるのが良いなあ、と。
しかし来週のゲストは喰いタンのモモちゃんこと市川美日子ちゃんですが*4、こないだ時効警察で犯人やったばっかの彼女。なんかそんな見てるわけじゃないドラマが同じよーなキャストで回ってる気がするのは気のせいかしら。

*1:あー。でも最初から500万はフェイクの見せ金だったのか?

*2:母親も40ババにしちゃ派手過ぎっすよねw

*3:この辺無駄におしゃれなライダーと、適度にダサいウルトラの描き方にも通じると思う。

*4:コメで指摘いただきましたが、時効とこっちは美和子ちゃんの方です。