ニッポンはこれでいいのか

今回の地震で被害に遭われた地域の方には心からお見舞い申し上げます。
しかしながら今回の報道で感じたことを。空気読まない発言で、不謹慎だと感じられたらすみません。

今回うちの方は震度3弱だったんですが、後から同じくらいの規模の余震があったりして先日の能登半島地震よりひどかった気がしたにも関わらず前回ほど「この辺が揺れた」感じがしないのは、震源である新潟が石川ほどお隣感のない土地なせいだと思います。私にとってはわりと身近な土地ですが、隣県といっても行くための所要時間は名古屋大阪辺りと変わらない新潟は、県内でも一生行かない人がほとんどでしょうから。

それでも見ていたテレビで柏崎原発で火災が発生したと聞いた時は、この辺も大丈夫なのかと思いました。今まさに新潟の原発から黒煙が上がっている映像は、それより近い石川の志賀原発で事故を隠してたなんてニュースより、何倍もリアルな危機感を感じさせたんです。テレビでは情報を待つようにと繰り返していましたが、地元の人にしたら不安で落ち着くどころじゃなかったでしょう。

今は知りませんが10年くらい前だと、石川辺りのロックイベントを見ていて反原発の署名を求められることは少なくなかったし、環境運動にかぶれたミュージシャンが反原発絡みのMCをするのも普通でした。それに対して「電気通してギター弾いてる人がなに言ってんの?」というのも普通に北電社員を身近に知るトヤマの女の子の実感だったわけで、身近にあるからこその距離感というのは普通に存在するんですね。

それでも今日あのニュースの映像を見た時に、身近にああいう施設に来て欲しくないと思う気持ちを自分には関係ないと思ってしまうのって、ちょっと違うのかもなあ、と思いました。
<と言っても、地元でもないのにそういう運動する人の気持ちってやっぱりちょっと分かんないんですが。

そういう問題ってほんとひとごとだと思ってたんで実情とか全然知らないし、国内の発電がほぼ原子力に頼っているのはそれが一番低コストだと聞いてるからそうなんでしょ?くらいの認識なんですが、現にそういう現状があり、新たな施設だってタダではできない以上今の状態を変えることが簡単でないことは分かります。そして水力発電施設の建設のために水没した村の昔ばなしを身近に聞いた子供の成れの果てとしては、それがどういう種類の施設であっても受け入れる側にしたら単純に了解ってわけにはいかないんだろうとも思います。

だからどうするのが良いのかというのも分からないんですが、たぶん現状というのはいろんな人の都合を優先したせいで最善ではない部分があるんだろうなと感じるからこそ、いい加減そういう歪みを修整しなければいけない時期に来ているんじゃないのかな?と感じた今回でした。
自然災害は誰も恨めないけど、人の手で作ったもののせいで被害を受けたら恨みは人に向くでしょうから。