タロズの役割

また37話のコメント欄にリンク貼りますが。

なんか寝ぼけた頭でぼーっとしゃべってたらおそろしいことを流してました。馬鹿だー。
けっこうずっと考えてたことの答え自分で言ってます。

今にして思うとタロズって良太郎を見守る大人のポジションだったのかなあと思います。

今週冒頭の良太郎に離れることを話さないタロズが腑に落ちなかったんですね。良太郎は知らされないことをなにより嫌がるのに。
だから享楽体質のタロズが重い現実を受け止めるのを先延ばしにしたのかなーと深く考えてませんでした。「また良太郎怒るのに」ぐらいで。
でも一方で良太郎って受け止めるのに時間のかかる子なのも事実で、知らされないのを嫌がるからってすぐ知らせれば良いってもんでもない。
タロズは「まだ今は話さなくて良い」と思ったんですね。

実はタロズがなんのためにいるのかよく分からなかったんです。

もちろんタロズがいなければ変身できないし、それぞれのキャラクターもちゃんと立っている……というより、立ち過ぎて出オチの域に達してる。
ことさら言わなくても良太郎との間に絆があるのは分かるし、クドクドと言葉を尽くさなくても描かれた事態をどう受け止めているのかも分かる。
だけど登場編とキャラ立て編で人となりを描いた後は、自分で事件を起こすこともありませんよね。戦隊なら主役回と呼ばれる各キャラの中心エピがあるけどタロズにはそういうものもない。
どのキャラもまんべんなく出番はあるけど、かといって彼等のバックボーンや本来の時間でどんな生活をしているのか匂わせることもない。なんていうか「見せ場はあるけどドラマはない」という感じでゲストのエピソードが良太郎のキャラを見せるためのものであるわりに、同じくらい重いはずのタロズがはなしの中心にいる気がしなくて、正直「持て余してるのかなー」と思った時期もあったんです。
そもそもタロズと良太郎の関係性って、モモが特別思い入れが深いとかリュータに侑斗や愛理絡みの要素があるっていっても基本的に4×1で一まとめですよね。良太郎とタロズがどうこうっていうより、タロズの状況を良太郎がどう受け止めるかって描き方でしかない。
デンライナーの中でしか実体化できない縛りもあって、ほんとにハナとどつき漫才しているだけに見えて「主要キャラがこれってどうなのかなー」と思ってたわけですが、ようやく分かりました。彼等は良太郎に力を貸すために物語に存在したんですね。子供である良太郎を見守る大人として。
いや良太郎より大人なのは分かっていたんですが、あまりにも例年のキャラが名ばかりの大人なんで(おまけに人間のろくでもなさでは良太郎よりずっと上なんで)気がつきませんでしたわ。

佐藤君が水嶋君との対談で「はなしの中でここを見せなきゃ、ってシーンが毎回あるからそこを大切に」と聞いたはなしをインタビューでしてて、5役をこなす佐藤君だけど電王で一番大事にしなければならないシーンって、常に良太郎のシーンだったと思うんですよ。良太郎としての台詞はほとんどない回でも。
それが今週の佐藤君って良太郎というよりリュウタロス役だなあ、と思って。佐藤君は「今週と来週は特に頑張った」ということを日記で言ってたんですが、頑張るのはいつも頑張っているだろうからなんかいつもと違うことを頑張ったんだろうなと思っていたらそういうことかとw。
リュータってタロズの中で一人だけ子供で、それだけにひとつひとつ受け止めて把握していかないといけないことがあって、そう思えば電王って、良太郎がいろんなことをひとつひとつ受け止めて把握していくはなしなのかもなあ、と。
それを見守って力を貸すのがタロズの役割だったとしたら、良太郎が“自分で戦う”ようになる結論は当たり前ですよね。
伸ちゃんは自分のヒーロー像に決着をつけたなと思っていたら、大人の役割にまで決着をつけていたのかとちょっと感無量ですw。