夏雲あがれ

夏雲あがれ [DVD]

夏雲あがれ [DVD]

石垣崎本青山の主要3キャスト座談会目当てについフラフラと購入。まあ1話辺りの金額はともかく、全話で1万円未満というのは衝動買いには良い値段だよな。BOXで2万とかだとさすがに自制するw。
放送中は少しでも良いものになればそれで良いと思って見ていたし、実際佑磨と青山君の台詞まわしに耐性のある身としては言われるほどひどいと思わずに見ていた番組なんですが、最終回がすべてを台無しにするくらいひどい展開だったからなあ。
元々文庫1冊分のはなしを設定として持つ文庫2冊分のはなしで、しかもさらにキャラの関係の決着がつくのはその後に出た作品、という45分5話はムリだろ、というはなしで他と縁談のある格上の武家に養女に入った幼なじみとの恋バナなんか入れてどうするんだろうとは思っていたんですが、まさかの侍やめて商人にオチ。新吾の家はともかく志保の実家の立場は( ゚д゚)。
もともとこの子たちはちょっと分別がなくて暴走しがちではあるけれど、なによりも殿が好きでお家が大事というちゃんと武家らしい思想が自我の根本にある子たちなんだよね。短いはなしだから最初にラストまでのシナリオもらってる可能性も高いけど、あのオチはキャラに筋道立てるの辛かったと思うよ。座談会で佑磨が「新吾は商人になるけど夜は白十組で藩のために働いてる」とか言ってたけど、ほんとそういう脳内設定でも作らなかったら演じようがないよな、というか、そういう脳内設定まで捏造する君のそういうとこ好きだよ、佑磨(笑。
なんとなく役者サイドの主張分量が多かったみたいな言質がとれる割に役者暴走の感じじゃないとこを見ると、あまりスタッフサイドに完成像のビジョンのある現場じゃなかったのかなあ、って感じ。原作読んでて3人と見た目全然かぶらない登場人物のやり取りを容易にこの3人で想像できる辺り、企画が悪いわけじゃなかったと思うけどさー。
まあ座談会が面白かったから良いです。某所で話した脳震盪のはなしはシーン自体太郎左@青山君が自分の非を認めて新吾@佑磨に「俺を殴ってくれ!」というありがちなシーンで、なぜかまったく非のない仙之助@崎本君が「私もぶって下さい! 友達だから痛みは分かち合わないと!!」というというわけ分かんないシーンなんですが、「じゃあふたりで1発ずついくぞ!」と佑磨が平手でぶった後、同じく平手でぶつはずの青山君のが「だってあれ、掌底入ってるもん。ここ(掌底を叩いて)だもん」とマジヤバかったというはなしなんですが(モニターでチェックしているうちに後からキて、崎本君が立ってられなくなったらしいw)、「今見たら当たった後で腰入ってるじゃない」と怒る崎本君に青山君が「ボクシングやってたくせがね」と返して「なんなの偉そうに。わけ分かんない」と怒る崎本君がデラ可愛い。さすが真のヒロインw。
まあ最終回見なけりゃいいはなしかなー。3人のバランスは好きなんで番組のできのわりには楽しめる。だからこそもうちょっと、って感じはするはなしでしたです。

追記

このジャケットデザインの微妙さはねらったものなのかとは思うんですが、平成の映像作品とは思えないものがありますよなあ。
んで聞いててどうにも腑に落ちないのがラストの方の志保とのシーンでなにを着るかを佑磨が二人に聞いてきたという…………。
……それ、監督とか衣装とかの職分じゃないの? あんたが考えること?
いや佑磨に非のあることとは全然思わないんですが(考える流れがあったからそうしたんだろうし)、なんか「えっっ」って感じで判断にいまだ迷うワタクシ。
最終回の安富惣兵衛との決闘も佑磨がそうとう口出したみたいですが、今までの現場でそういうはなし(自分の役づくり以外まで口出す)聞いたことないと思うんでちょっと不思議な気分。なんなの。放し飼い?
放送中「どーなのよ、これ」と思わされた太郎左の性格は本人たちもそうとう悩んでたみたいでいやおつかれさんw。
しかし座談会の佑磨がどうみてもタイとかあの辺の人の雰囲気で……ちょっと筋肉落とした方が良いよ(笑。
個人的にこの番組最大の収穫は崎本君かなあ。別にタイプじゃないんだけど自分の役の立ち位置とかきっちり押さえてる感じで好印象だった。イケパラのちょー端役でもそうだったからね。
追いかけはしないけど出てたら注目したら楽しいって感じの役者さんであった。その辺はもうけもんでした。