ハンサム★スーツ

まあ面白かったよ。面白かったけどさ。なんで面白いかつったら塚地の顔と、谷原さんのハンサム演技っていう企画の勝利ね。脚本の流れも悪いし演出のテンポも悪いし、なによりはなしとテーマが噛み合ってないし、さほど面白い映画じゃないと思う。以下ネタバレにつき隠します。
はっきし言って琢郎が100何回もふられるのって、琢郎が不細工だからじゃなくって琢郎の性格が不細工だからだと思うのね。だって料理上手くてお店も流行ってて、お客さん思いの琢郎って十分可愛いもん。不細工だっていうけど、世の中には啄郎並みに不細工な女の子だっていっぱいいるし、気だての悪さが顔に出た悪相じゃない限り、ブサだデブだでそうそうふられるもんじゃないと思う。琢郎がふられるのは琢郎の良さを見ないような女の子ばっかに惚れるせいでしょ。女の子だってどこが好きって聞いて「顔」って答えられてもうれしくないよ。嘘でも中身ほめろよ。
本江ちゃんとかはなしの中で全然ブス感ないけど、それって本江ちゃんの気立てが良いせいだよね。だけどそれは本江ちゃんの容姿がほんとはブスじゃなくって見た目でつらい思いとかしてないせいなら、それは本江ちゃんの本質じゃないと思うよ。
なんでブチャな琢郎と本江ちゃんがくっついてめでたしめでたしじゃダメなの? そっちのがよっぽどテーマに沿った良いはなしだったと思うけどなー。
まるで中味のないもっくんの役といい、人間性と容姿は関係ないと思います。良いブサイクも悪いブサイクもいるさ。
そういう感じをちゃんと笑って流させる谷原さんと塚地は上手かったと思うけどねー。なんか誤魔化されちゃった感じかなー。