ヴァイブレータ

ヴァイブレータ スペシャル・エディション [DVD]

ヴァイブレータ スペシャル・エディション [DVD]

今最も私に正気を失わせる男・大森南朋2003年の作品です。主演は乙女ねえやん寺島しのぶw。
「ちょってレイちゃんレイちゃん。コンビニですれ違いざまにおしり触る男についていっちゃいけないよー」というのはつっこみどころですが、実際コンビニでおしり触る男と、トラック乗ってきてやっちゃった後東京から新潟までついてくるって女とどっちが怖いかっていったら後者だと思うけどね。キモチワルイもん。
全編主人公玲(寺島しのぶ)のモノローグメインで進行するのに、さらに気持ちがテロップで入るという作りは原作が小説だからだろうけど、この映画ってすげー自己完結な玲の気持ちと、心(しん)からのやりとりとか全然ないふたりの会話でできてるのが面白いと思った。だってこれ、絶対玲の思ってるストーリーと岡部(大森南朋)の思ってるはなし違うもん。玲がめんどくさい女だと思うのは私が女だからじゃないと思うけど、そういうめんどくささにつきあってくれる岡部が本能的に(というより、これは本能じゃなくて“反射”だと思うw)優しい男なのは確かだけど、それって結局3日たったら出会ったコンビニで別れるつもりの優しさだもん。つーか途中の駐車場でばっくれられる危機感を持たない玲も、これに共感する読者も育ち良いなあ、と思った。ごめん育ち悪くてw。
……と、つらつら斜めな感想を並べて見るが、玲のめんどくささはすげーリアルだし、そういうめんどくささをその場だけ受け止めてもらうはなしに感情移入する人がいるのは分かるし、なによりそういうめんどくささに付き合ってくれる男として、大森南朋はすげーはまり役でした。ほんとダメンズやらせたら天下一品だなあ。すげーよ(^_^;。
特典映像は舞台挨拶とかトークライブとか。メイキングは監督の談話中心。
まあ私寺島しのぶの生々しさって苦手なんで、玲のキャラ含めてちょっとげっそり、って感はあるんですが映画としてはそこそこ面白かったです。個人的に岡部が昔の男にキャラそっくりでちょっとヤだ、とかはあったけどw。