空飛ぶ広報室/第2話、第3話

第2話/脚本:野木亜紀子 演出:土井裕泰
第3話/脚本:野木亜紀子 演出:山室大祐
この件に関して私にあんま一般的意見は言えんのだけどさ。自分の生活圏内に空井(綾野剛)がいたらそらー惚れるよね。空気読まなくても天然でも戦闘機バカでも、こんな可愛い生き物がいたらそらー惚れるだろ。「彼女ができてもふられる」とかそんなはずないから!
見てて「うまいなあ」と思ったのは、1話の空井の号泣とリカ(新垣結衣)のなでなでを、劇中人物につっこませてある種はの笑いばなしにしちゃってることね。いやあのさ。1話の空井の状況でこらえきれずに泣いちゃう気持ちは分かるにしても、あれはやっぱり“別に親しいわけじゃない若い女性”に見せる姿じゃないと思うんだ。それをなでちゃうリカにしても、気持ちとしてたぶん既に自分のした言動の後ろめたさ含めて気になって仕方ない相手の感情の爆発に行き当たって、その場ではそうすることしか思いつかなかったんだと思う。
でもそれを実際やっちゃうのっておはなしだからだよね。いやまあおはなしなんだけどさw。
でもリアルでそれがないかと言ったら意外とそうでもないんじゃないのって気はして、通常それをやっちゃった後の気持ちは、「なに盛り上がってたんだ俺?」みたいな気恥ずかしさと、それを見た相手を既成事実的に“特別な相手”にしちゃえみたいな身内意識というか親近感だと思うの。
というわけで、既にこの二人がお互いを意識してるのは当たり前なんで、1話の重さとは裏腹に、このドラマが“他愛ないラブコメ”として進行してるのは良いと思うよ。
それが良いと思うのって、この他愛なさとか平和が、空井の挫折やリカの気付きを内包してるせいだよね。いやー良いドラマだ。綾野君にこんな良い企画がもらえるなんてうれしくて泣けるw。