仮面ライダー響鬼/明日なる夢

本来48話で語る内容を19話+αで語る大変さを、痛いほど感じた最終回でした。
駆け足だったのは否めないけど着地点には納得。1年間番組を作り続けたキャストの皆さん、番組制作者の皆さんどうもありがとうございました。


はなしはいきなり1年後。おろちも鎮まり鬼はなかなか暇こいてる模様。この役立たずふたりを店に出しとく必要はあるんでしょうか。違う客層は見込めそうだけどw。
明日夢はヒビキから離れて鬼とは違う人助けの道を、いろいろアクティブに進んでる模様。桐矢は明日夢が弟子をやめた時になし崩しに学校をやめた模様だが、ヒビキさんはきっと明日夢が弟子をやめることを京介に納得できるように説明できなかったのだろうw。
病院で明日夢を拉致しにきたヒビキさんを見る看護婦が、不審者を見る目なのがおかしいw。
自分なりに頑張っている明日夢だが、ヒビキと和解していないことはずっと心にかかっている様子。
……と、ここまで書いていつものように、進行にそって書くことの限界を感じたよ。
はなし詰め込み過ぎ! 誰のせいだよ!!
この詰め込み方は最終回だから仕方ないって線で成り立つだけで、あと3か月あっても中途半端になるのかも知れないけど。


今週のはなしは「自分なりの生き方をする大切さ」と共に、その生き方を理解し支える存在がいることの、理屈ではない心強さを描いていたんだと思う。
高寺氏は響鬼をバディものとして描くと言っていたけれど、能力も人生経験も比較にならない明日夢をヒビキのbuddyとして描くなら、今週のやり方は妥当な線。
致命的に時間が足りなくてどのエピソードもバタバタした印象になり、今イチ感動できなかったけど、ほんとなら1年間かけて繰り返しこういうはなしを見せることができたはずだし、私はそういうのこそ見たかったよ。


最後の最後になってまたまた「単なる手下」になった洋館の男女ですが、あなた方のお召し物が最後まで夏物だった理由は今週納得しましたよ。
結局着ているものでしか存在が違うことを示せない童子系と姫系は、衣装を変えることができなかったんだよね。
もう少し時間があればその目的を描くことで、洋館の男女を“人格”にすることもできただろうけど。
もっちーを支える明日夢と京介と、洋館の男を支える女の絵がほぼ並列で並んだことはどんな生き方も生き方には違いないことを表し、餌を与えられて復活する洋館の男は、自分のものでない生の空しさを描いてたと思うのは深読みし過ぎ?


変身して戦う京介と助けに入る轟鬼威吹鬼には盛り上がりました。
変身するけど瞬殺される京介は、しょせん変身体であって鬼じゃないってことかと。
しかし中村君の演技力の向上はすごい。ある意味京介が1年で変身できるようになってることよりびっくりだよ、私には。
とっちーと並んでいい仕事をもらいにくい年代だけど、育ってほしい役者さんだと今は素直に思う。


ほんというとラストのヒビキと明日夢のやりとりには納得いかないのさ。でも細川さんの「台詞直しました」発言があるから誰に矛先を向けて良いか分からない。
あと演出も……。坂本監督には後になって朱鬼編で松田さんの演技を台無しにされた気がしたものだが、今日も見ているうちにどんどん、とっちーの演技を台無しにされた気がしてきている。
「俺についてこい」は違う気がするなー。「よろしくな」は良いんだけど。


まあ良いや。あんまり書くと総括に書くことなくなるし。……といいつつ、今日のはなしが「仮面ライダー響鬼」という番組が語ろうとしたことの全てだと思う。
結局は今日みたいなことを1年かけて語るべきだったのに、やり方を間違えた作品だったんじゃないかな。
その中で回らないはなしや軋む骨組みにいらだちつつも、見続けるモチを保てたのは役者さんの力と、敗戦処理のやっつけと評される中、本来の着地点に番組を着地させた白倉Pへの敬意があったからだと思う。
私の中で、仮面ライダー響鬼の関係者の中で一番すごい人は白倉P(笑。


ともあれ、「仮面ライダーカブト」に期待します。
弓削くんも出るしねw。