ラブレター−−蒼恋歌−−

ラブレター 蒼恋歌 [DVD]

ラブレター 蒼恋歌 [DVD]

DVD5本レンタル1000円の日に「あずみ2」とかと一緒に借りてきたんですが、ものの見事に視聴中に寝たのは私自身の問題かもしれない。でも「あらしのよるに」はちゃんと通して見たよ。<途中から見直すの好きじゃないんだけど。
これは一応気になってたやつなんで、寝るわけない時間帯にちゃんと見ました。しかし面白いかといえばまったく面白くない。えーと、ヤマとかオチとか意味とかはどこに? えっちしないだけで純愛なら小学生はみんな純愛じゃんよ。
見どころは石垣佑磨だけなんですが(ビジュアルは珍しく良いv)まあ性根の腐った田中一郎のはなしというかw。仕事もせずに親掛かりでバンドやってるだけで、なにかをした気になってる子供はリアルの知り合いにいっぱいいたというか、自分もそうだったんじゃないかと口ごもっちゃう感じなんで、こういう人物像を描く映画自体はあっても良いと思うんですが、心の棚を否定的に描くだけじゃなく、ダメダメだけどなんもないわけじゃないんだよ、なにかは見つけたいと思っているんじゃないのかな、とこのテの映画見る度に思うんです。監督、ほんとになんもないと思ってんじゃない?と。
電王見てても思うことだけど、イタイ人描く時にイタイとこだけ見せられると、ほんとに腐った人にしか見えないじゃないですか。でも実際はもっと、イタイとこもあるけど普通の人だと思うんだよね。由衣がばあちゃんにする親切とかこの映画だとほんと軽薄にしか見えないんだけど、作る人がそれをイタイことだと思っていたらほんとイタイようにしか見えないんで、この映画の良太と由衣ってほんとにイタイから、監督くらい愛を持って描いてやって欲しいと思ったw。
良太の父親役の寺島進さんが「ヒミツの花園」の編集者にしか見えないというのはあるんですが(w)、父親が死んで家に戻って働く気になるって、普通にあることだと思うんだよね。でもそういう常識とか自覚とか愛情とかの種をまるで描いてないせいで、「出来過ぎーーー」と見えるのがなんつうか不公平だなあ、って感じ。なんか最初から更生不可能で、立ち直るのはおはなしだからって描き方に見えるよ?
石垣くんと本仮屋ユイカは良かっただけに、もうちょっと若さとバカさに偏見のない視点で描いて欲しいと思いました。しかし今あるモラトリアムな価値観の始祖はかつて宝島人種と呼ばれたような人々だと思うんですが、その一人ばちかぶりの田口トモロヲが由衣の父親を演じてるってなんかすごいわ。