仮面ライダー電王/第47話「俺の最期におまえが泣いた」

1年間見てきて、一番良太郎を可愛いと思ってくれたのは長石のおじいちゃんだって気がする。俺そういう(ry←だからもういいっつーに。
OPがキンタだと気付いた時点でもう泣きそうになったけど、泣かずに見られた回の方が少ない電王とはいえ声出して泣いちゃうっていうのは自分でびっくりしたよ。なんていうか映されたできごと全部に対する良太郎の気持ちが痛いくらい分かってさあ。ノッて見ている時って事前に次の台詞が分かるんだけど、今週はまさにその状態だった。

つーか意外と腹が黒いのはこいつだよな、と再々思わされてきたのがキンタだけど(大人ってそうよね)良太郎になにげなく望みを言わせてちゃっかり実体化の準備をしておくキンタがさあ。キンタにとっては過去の記憶を持たない自分に、少なくとも良太郎と出会ってからの記憶をくれた良太郎との時間を守ることは自分の命より大事。大人桜井にとっては、こんなひどいことさせる過去侑斗にすら黙って守らないといけないものがある。そういう自分さえ我慢すればみたいな理屈に納得なんかできないけど、だからってそれを大切だと思う気持ちを否定しちゃいけないのは分かるから、自分達は自分達に任された仕事を果たして、思いきりやつらに文句言ってやるんだという小僧二人の決意がさー。
しかしやはり文句はあったんだな。靖子にゃんgj! ほんと良太郎見てても、絶対靖子にゃんこういうやつが好きなわけじゃないよなと思うのに、このややこしいキャラクターをこうまで描き尽くそうと思う動機ってなんなんだろう。脚本家魂?
個人的にはこの、時にストーリーより優先させているとしか思えない良太郎描写のモチベーションだけで、今年の靖子にゃんにはお年玉あげたくなる。あげないけどw。

ベルトを外して良太郎に愛理を守りに行けっていうキンタの台詞が「おまえは強い」なのは、常に自分にできる最大限のことをしようとするのが良太郎だったんだから、ここで逃げちゃ駄目だって檄だよな。そこで必ず帰ってくる、という良太郎は帰ってきた時にキンタがイマジン倒して待っていると思えるほどめでたい人間ではなくて、でも全部果たして戻ってくるんだ、と自分に言い聞かせないと動けないくらいやっぱキンタも大事なんだけど、とりあえず自分に大切なものがあるように、絶対に守りたいものは誰にだってあるんだから、関わった自分はそれにだって敬意を払う義務があるんだってことくらいはもう分かったんだよね。

デンライナーの窓からキンタを見て泣きながら名を呼ぶリュータとハナ、キンタの覚悟を受け止めてある意味覚悟を決めてここは自己嫌悪に耐えるウラとモモ、そのどちらにも混ざれない良太郎は、ここにいる全ての人の願いを守る役目を、自分が任されているってことだけはもう分かっている。
良太郎の“僕にできること”はこんなに大きくてとっくに良太郎自身の覚悟なんか追い越してる。それなら良太郎にできることは、ただできることをやり通して、未来に繋げることだけなんだよな。

どうでも良いけど、モモの顔に墨塗るリュータに息を呑んだよ。おま、それいくらすると思って……。