仮面ライダーキバ/第46話「終止符・さらば音也」

うーんなんか腐っても平成ライダーというか、序盤から渡の主人公性が揺らぎっぱなしで結果的にまったく主人公として機能しなかったために、現代パートのはなしがなに言いたいのか分からなかったわりには、最終的にはそれなりのところに落とそうとしている気はする。直美ちゃんが初P仕事ゆえにいろいろ掴めなかった部分はあるにしても、最後まで真面目に取り組んでる感じはする。
だから人間的にはまるで好きじゃない音也の最後にあたって、その死が音也なりの信念を貫いた結果なのは分かるし、ゆりとか真夜とかが音也から受け取ったのはどんなものかっていうのは理解るから、好き嫌いは別にずっとその生き方を見てきた人間の最期として泣けるのは泣けるんだよね。
でもそういうライダーシンパの思い入れ補正を抜かして……というかライダーシンパだからこそ、渡が太牙に言ってることが分からんのだよねえ。深央が死んだのは太牙と渡に引き裂かれたって、いや深央は終始一貫クイーンなんかヤだ、渡に守られてる普通の女の子が良い、って態度だったから、太牙は関係ないと思うよ。あんたさえしっかりしてれば良かったんじゃん。
そして「兄さんが人間を食物としか見ない限り」って、いやだって食べないわけにいかないからさー。あんただってごはん食べてんじゃん。
あんたの言ってることってなに? ペットみたいに愛情かけたら食べられないでしょってはなし? いやそりゃ名前つけて可愛がった動物食うのはきついけど、市場に出回ったお肉は食いますよ。食わなきゃ死んじゃうもん。渡の言うのってそのレベルのはなしとしか思えん。ブタのいた教室?
もうほんとに最初から深央も太牙もビショップも出して、ちゃんとはなしとして通じるようにやっといてもらえないかなー。つーかこのはなしで一番ドラマチックなのは太牙じゃね? もう渡と太牙のW主人公で、自分と半分同じ血を持つ弟への愛情を持ちながらファンガイアの血とキングの誇りに殉じる孤独な王と、孤独ではないからこそその魂が理解できない弟がその確執からなにを掴むかってはなしで良かったと思うけどなー。
つーわけでもう感想じゃないけど。いやだってもう渡分かんないんだもん。