白洲次郎/第1回

こんなドラマ見てメイちゃんに思いをはせちゃう私はどんだけメイちゃんで頭がいっぱいなんだと自分で笑っちゃったんだけど、白洲次郎とか次郎の両親とか樺山伯爵令嬢であるところの正子とか、これが正しいお金持ちの描写だと思ったよ。まさにセレブ!
具体的になにした人かは知らんのですが、なんとなく見たら面白かった。時代的に大正から太平洋戦争前夜で風俗的に私の好きな上海バンスキングの時代(南京路の時代ともいうw)だったこともあって服装風俗といった絵面も好みだし、伊勢谷友介はこういう役やるとかっこいいなあ! ドラマにはほとんど出ない人だけど企画に乗って受けた仕事で、ドラマ化に乗り気でなかった遺族の「伊勢谷さんなら」という了解もあったということだけど、実に驕慢な正義の人を演じておられましたよ。
つーか頭に書いた理由でなんとなくそっち系の視点で見ていたら“noblesse oblige”という言葉が出てきて吹いた。イギリス帰りの白洲の発音だから「ノブレスオブリッジ」みたいな感じだったけどw。
戦争に向かって軍の発言力が強くなって行く時に、軍を取り込もうとして取り込め切れずに自己保身に傾く近衛首相に貴族であり首相である彼の責任を訴えるシーンだけど、逆に白洲自身のノブレスオブリッジを問われてケンブリッジ時代の伝手をたどり英国社交界の人間に戦争回避の進言を訴えるシーンの「自分は立場も主義もなく、ただ自分の良心に従って行動している」という主張とか「ヒーローと正義」読んでる気分になった、ってそれは単に私の頭が白倉さんでいっぱいなだけ(^_^;? だいぶスペース空いたつもりなんだけどなあw。
奥田瑛二が演じる父親の描写に分量を裂いているのは伊達じゃないというか、たぶんその生き方に共鳴できない自己肯定できない気持ちがこの過剰に正しく在りたいという生き方の大本なんだろうけど、父親の死後彼に仕えていた大工(父親の趣味が家を造ることだったのでw。←このスケールがオカネモチw)の國村隼にどんな人だったか聞くシーンの白洲がすごく幼くて、「この人はまだほんとには立ち位置がつかめてない人なんだ」って思った。
全3回だけどNHKのドラマにしたらお金もかかってると思うし力入ってると思う。再放送ないのかな。見てみて欲しい。
余談
ところで白洲が近衛の使いで吉田茂を訪ねるシーンで、座卓にいた吉田が白洲の母校をケンブリッジだと聞いて「あそこはホモと共産主義者ばかりだと友人が嘆いていた。君なぞはさぞ狙われたんじゃないか」と軽口を叩きながら縁側に立った後、かなり長いこと画面上は壁しか映さずに白洲が吉田の傍に立つシーンは、二人にそういう関係があったと暗喩する演出なのかと思ってしまいました。
不埒で不謹慎な感想ですいませんが、NHKはそういう意味ありげな演出が多過ぎだよ(^_^;。<アンテナが高性能過ぎなだけじゃんw。