赤鼻のセンセイ/#10(最終話)

http://www.ntv.co.jp/akahana/index.html
うううう。和田っちが死ななくって良かったよー"(ノ_・、)"
なんか感想ってそれがすべてな気がする。和田っちの病気が峠を越えてもすごく危ないところでドナーが見つかって院内学級もなくならずにすんで、「そんな都合の良い」ってはなしだけど「良かったね」と思えるのは、和田っちの不安とか七瀬先生の病気を治してあげたいって気持ちとか、八重っちの怖れとかそういうものを番組がちゃんと描いていたからだよね。心配していた人の病気が治るって時に「良かったね」以外の感想なんか出るわけないもん。実際にはこの番組が描いてたようなところをちゃんと描かないから、そこまで感情移入できないはなしが大半なんだけど。
たとえばこの番組の頭にあるまえだまえだの漫才って、表面的には番組のお約束な子供のたわいない芸なんだけど、今日のはなしにあったように番組としては入院してる子供とその弟の生き甲斐といって良いようなもので、これがそういうものだと感じられるような見せ方というか、院内学級の子供たちの切なさみたいなもののトーンとしてちゃんとおさえてあったと思うんだ。
思い返してみても参太朗はウザイし、もし自分の子供が病気でこういうのが先生だったらすげーイライラすると思うけど、それでもこの番組が良いはなしだったと思うのは、太川先生が言うように、参太朗が教師としては三流でも人としては悪くない、幼い体と頭で真摯に命と向き合うこの子たちが笑うために、自分にできることを馬鹿みたいに頑張れるやつだったからだよね。
そういう人物像をちゃんと演じられる大泉洋の上手さはあるけど、それ以上にそういう人物像をちゃんと描いた脚本で、周囲のキャスティング含めた演出や見せ方もちゃんと考えてあって、病気とかそういうものに対する距離感もちょうど良くて、任侠ヘルパーとかもそうだけど上の方が考えるべきことをちゃんと考えた良い番組だったと思う。医療もののドラマって特にその辺の距離感で見ていて嫌になることが多いんだけど、変にお涙ちょうだいにせずある意味クールに病気という現実を見せることで、それを抱えた子供たちのいじらしさを見せる見せ方も、それをできる子を連れてきてるところもすごく良かった。今日の卒業式とか、たいしたエピもなかった小学生たちのシーンでもう泣けちゃったもんね。
そして番組の構造上それぞれのドラマも描かれていたとはいえ、それ以上に院内学級という狭い世界でも、その中で繋がった人たちを思う気持ちを繊細に演じた神木隆之介くん、須賀健太くん、高良光莉ちゃんたち3人はほんと良かったです。良いドラマだったなあ。楽しませてもらいました。