任侠ヘルパー/#10

http://wwwz.fujitv.co.jp/ninkyo-helper/index.html
うーん悪いのは完全に組長だと思うんだけど、どうもその思惑が未だに読めないのは私がやっちゃんに肩入れし過ぎだからかなあ。いや私がいくらやっちゃん映画好きでも、その任侠観をリアルやくざ(というか、ドラマにおいて本物のやくざと描写される人たち)に採用する気は全然ないんだけど。
晴菜のダメージってさ。ぶっきらぼうで柄が悪いけど優しくて良い人だと思って好きだった彦一がやくざだった=自分とは違う世界の人間だったってダメージだと思うんだよね。ほんとに怖かったらあんな口怖くて利けないわけで、あそこまでヒステリックに連中を責めることができるのはダメージのベクトルが自分の気持ちに向いてるからだと思うんだ。でなければ他のヘルパーみたいに、「怖くて一緒に仕事なんかできない」と黙って辞めるのが普通の反応だよね。いやもちろん晴菜自身の介護への気持ちもあるんだろうけど。
んで彦一や五郎たちの方も、いやいややらされた無理矢理ヘルパーでも真面目に務めていた、役に立ってた、って気持ちがやくざだというその一点で全否定されて、でもそこでダメージを受けるのは五郎とか三樹矢とかの若いもんだけで、二本橋とか彦一みたいないっぱしのやくざには「俺たちはやくざだ」と自己解決できる種類のもんなんだよね。いやそれを口にした六車は口で言うほど悟ってないんだと思うけどさー。ほんと六ちゃんは繊細なんだからーv。
んで組長が悪いっていうのは、組長の思惑がなんだろうと彦一たちの素性が知れたらこういう事態=タイヨーが破綻して院長が困るようになるのは予想できたわけで、それは知ったことないってはなしだったんだとしたらちょっとヤだなと私は思うんだ。やくざがヘルパーとかあり得ないしという現実は現実として、物語のそもそもがそこまで身勝手な理屈だとしたらそれはヤだなと思うの。
まあそういうモヤモヤはあっても見どころは満載で今週も面白かったです。晶が自殺未遂を知らなかったってことは、あれは正気の行動じゃないんだよね? 助かった晶をタイヨーの院長が自分ちで預かるって言って、晶と院長のやりとりもすげー見どころだったけど、介護施設がなんであるかって、一番は介護するのが身内だったらしてもらうことの歯止めが利かないからだと私は思うのね。介護が金銭の発生する商品なら、「サービス内容はここまでだからこれ以上は我慢してくださいね」って言えるじゃん。そういうところで介護サギのはなしみたいに“身内同然にしてもらえるのがうれしい”ってはなしになるんだけど、してもらう方が家族みたいに大事にしてくれたら本人はうれしいだろうけど、そこまでの介護はやる方がたまったもんじゃないってはなしになるんだよね。この前のシングル介護のはなしみたいに。そういえば今週ラストの彦一のセリフも、介護サギのはなしで言ってたみたいな自分たちの素性への落とし前なんだろうけど、みんなタイヨーのために当然のように働いてみんな助けたのに切ないなあ。言ってるのはタイヨーのじいちゃんたちじゃなく関係ない人たちだからまだ良いけど。
そういえば「すべての鷲津組は俺が倒す」な零次の、サソードvsコーカサスライダーバトルにウケました。つーかやっちゃん仕様のスーツもっくんかっこいー! やくざにしちゃ垢抜け過ぎてるけど(笑。やっぱこういうファッションってすげー私のツボなんだと思った(笑。
涼太と彦一のやり取りも良かったし、来週終わっちゃうのが寂しいなあ。