腐女子彼女。

腐女子彼女。 [DVD]

地元の公開はたぶんなかったんだけど、超電王やクロ2目当てに雑誌を買っていた頃にけっこう記事が載っていて、ヒロインが電王愛理役の松本若菜ちゃんだったこともあって気になっていたのでこのたびDVDリリースと共に購入。いや大東俊介君も好きだし。
つかおはなし自体はそこそこ面白かったけど画面汚いなあ。つか汚いって言ったらだめなんだけど、なんつーかきれいじゃないの。照明の問題なんだと思うけど主演コンビの顔に不自然な凹凸が多くてなんつーかきれいじゃない。たぶん自然光のみで撮ってるメイキングの方が、みんな美形に見えるってどーなん？
別に役者が美形である必要はないというのは建前ではあるけど、見ていて「ああかっこいいなあ。可愛いなあ」と思わせるのって、特にこういう若い子向けのラブコメディの場合大事なことだと思うんだ。若菜ちゃんって記号としての“きれいな人”を演じられるレベルの美人なのに、ヒナタが一目惚れする出会いのシーンでほうれい線クッキリの老け顔アップってないでしょ。私テレビで見てるからアレだけど、スクリーンで見たらつらいと思うぞコレ。他にもアバンのシーンで浴衣姿の若菜ちゃんの胸がぺったんこだとか、君は監督のくせして女優萌えはないのか。別にスケベ心で見る必要はないけど、もうちょっときれいに撮ってあげてくれよ。浴衣の胸に詰め物くらいしても誰も責めないよ。
と、若菜ちゃん擁護だか悪口だか分からないレベルのダメ出しをしまくっちゃうくらいにこの映画の若菜ちゃんはきれいじゃない。あまりそういうことが気になったことはないんだが、気になっちゃうくらいにきれいに撮ろうって気がない。
だって私大東君が気になり出したのって、クロ2の大東君がすげー美人だったからなんだけど、この映画の大東君って全然かっこ良くないんだもん。キャラとしてのヒナタがかっこ良い男じゃないのはヒナタがそういう、スペック高いのに女の子にアピールできないダサイ男の子だから良いよ。でもヨリコが「ヒナタって顔良いし優しいし」って言った時に「え。そういう設定なんだ！」って思っちゃうのはダメだよ。大東君が正しくヒナタのかっこ良くなさを演じてるだけに、ヒナタの顔の良さに見てる方が気付かないんだもん。
そういう絵面レベルの不満はいっぱいありましたが（というかあり過ぎて集中を阻むレベル）ストーリーはそこそこ面白かった。でもなー。コンプレックスのある女の子が自分への好意を信じられないとか、分かっているんだったら自重すれば良いのに過剰に自分らしさを押し付けちゃうとかいうのは気持ち分かるんだけど、腐女子モードのハイテンションヨリコが分量として多過ぎるんで、キャラとして共感できないんだよね。ヒナタがヨリコを止めるシーンのやり取りがすごいわけ分からないけど気持ちとして納得できるシーンになってるだけに（そういうとこをちゃんと撮るのはこの監督好きだと思う）、もうちょっとヨリコの内心の不安とか、だからこそわがままになる感じとかシーンで見せて欲しいなあ。若菜ちゃん目当てで見ているだけに、ヨリコがいろんな意味で可愛くないのがつらい。これってヒナタの献身に対してヨリコがいるだけで良い、ヨリコの存在だけでヒナタにとっては等価交換になるんだってくらいにヨリコが可愛くないと、ヒナタが人の好いバカにならないかなあ。
まあオタクでも腐女子でもない地方のオールドタイプなんで、執事喫茶とか3倍早いとかのネタは面白かったです。いろいろ文句は言ったけど、大東君の好いやつっぷりに説得力があるので、ラストは素直に「良かったね」と思いました。