平成特撮よもやまばなし

先週のW感想のコメント欄で、「生まれ持った悪意より憎しみや悔しさのような負の感情のほうが人を狂わせる、そういう理屈なんでしょうか」というようなことを言って思ったんだけど、それって「正しい意志で行われる(結果的な)悪行と、誤った意志で行われる善行はどっちが良いのか」ってはなしで、それって霧彦さんと照井だよねえ?
意志っていうのは覚悟と言い換えても良いと思うんだけど、いつもの白倉ライダーとWの違うところは、ダブルが死んだおやっさんへの贖罪という“覚悟”でもって戦ってるとこで、でもそれでいうなら、クウガにしても響鬼にしてもブレイドにしても、非白倉ライダーはみんな自分なりの意志でもってライダーになってるわけで、その辺はまあ白倉ライダー=覚悟を決められないライダーだと常日頃言ってることと対応するんだけど。
そんなところで、白倉ヒーローと小林靖子脚本の意外な相性の良さって、クウガブレイドが“覚悟のライダー”だとしたら、良太郎とかうさぎとかは他人に悲しい思いをさせたくないという優しさ=善意のヒーローだってとこで、もともとの動機が本人の優しさだから、行動が感情的で場当たり的になるっていう。靖子さんのキャラってなんだかんだいってすごい行動が感情的なんだよね。シンケンジャーとか途中から「なんかセーラームーンみたいなはなしだなー」と思って見ていたら、「前世の使命とかどうとか言って戦ってたのに、オチはうさぎちゃんが好きだから、うさぎちゃんとしてきた戦いを無駄にはしないとかってとこに落ち着いたあれと、侍の覚悟とかどうとか言って戦ってて、結局殿との絆とか言ってるこれってまったく同じはなしだよねえ?」とちょっと笑った。セーラームーンseason2と呼んであげたい(笑。
家族を殺されたからドーパントが憎い、という照井の動機が非難されるべきとも思わないけど、敵を排除すべきと定めて意志をもって戦う、って、下手すりゃ草加じゃんってはなしだし、考えたら平成特撮っていろいろ妙だな(笑。