10年先も君に恋して/最終話「君のいる未来へ」

http://www.nhk.or.jp/drama/10nen/
脚本:大森美香 演出:片岡敬司
ジョーカーの拡大で録画の頭を切ったまま修正の機会をなくし、最後まで頭は切れたままだったが面白かった。ちゃんと見るべきなのはもちろんだけど、見られなかった部分があっても本質的な面白さは伝わるというのは一面の真理v。
ドラマ10なんだけどドラマ8でも良かったのになあ、と思っていたのは、あの枠のルーツみたいな少年ドラマシリーズと通じる、突飛なシチュエーションの中だからこそ明確になる人の気持ちや生活の普遍的なところを描いたドラマだと感じたからね。主人公である現在の里花(上戸彩)の26才という年齢自体子供ではないし、そこから10年経って恋心もなくした夫婦のはなしなんか子供は興味ないのかも知れないけど、16才で思う未来の自分ほど、26才の自分も36才の自分も大人でも完全な人間でもないのだと知ることで、未来は変わると思うんだよなあ。人間って何年経っても自分でしかないし、人生って別にドラマチックでもなんでもないシーンで、少しだけ思いきって口に出した一言で決定的に流れが変わってしまうものだけど、それを修正しようと思う勇気があれば流れはまた変えられるし、人を不幸にするものは、未来を含めた自分への不安なんだと思った。今は好きでも10年後のこいつを好きだと思えない、なんて思っても仕方ないw。
私は上戸彩の可愛さが分からない男はセンスが悪いと思うとあえて言い切るが(w)、このドラマの上戸彩はほんとに可愛かったと思う。ラスト近く、すれっからした未来の里花が過去の自分からの言葉を胸に戻った博(内野聖陽)と話すシーンの、素直になれない女の可愛さをただ美しく撮ることで表現した演出はスバラシイです。NHKのこういうところが好きだ。
そういえば、イメージの違うオバカキャラの佑太(染谷将太)を好演していた染谷君はNHKに愛されているなあと思ったが、この枠の次の番組「セカンドバージン」には綾野君が出るんだよねえ。どの程度の役なのかは分からないけど、綾野君はきっとこの枠とは相性が良いと思ってたんでうれしい。あと録画失敗したんで内野さんの騒ぎでソフト化されないことを心配してたが、ちゃんとDVDも出るし11月20日に全話再放送だそうです。えらいぞNHKw。