クイック・ジャパン92

山田孝之という名前を知ったのは、電車男の映画化をとりあげた週刊誌だったと思う。ドラマとか大して見なかった頃で、出演作も見たことがなかった。職場の同僚の女の子が「山田孝之は嫌いだ」と言っていたのが印象的だった(笑。
その後弓削智久君と田中幸太朗君目当てに後追いで見た「H2」で芝居を認識するけどそこではよくいる“力を入れてもらっている若手俳優”という印象しかなく、程なく例の隠し子騒動があった時には「なんかすごいことやってんなー」と思ったに過ぎない。あの騒ぎは結局山田君という俳優というより、山田君というタレント(人気者)のパブリックイメージを塗り替えたと思うし、それまでと同じトーンで露出させることをできなくしたけど、むしろ最近の仕事から遡る形で過去の仕事を見た今となっては、そのおかげでいるべき場所に落ち着けた気がする。
彼の柄の持つ世界での居心地の悪さとかそういうものが、世間的な成功とか幸福から切り離されたところにいる最近の役どころに活かされているのはあるだろうけど、その中でラブストーリーやってコメディやってアクションやって、またラブストーリーやった方が役者としての経験値が上がっている分違う見せ方ができるだろうと語るように、自分の立場とか仕事の中に喜びを見つけるという人間なら当たり前のことをやっているのがすごい好印象だし、その普通さでああいう存在感を描いていることがかっこいいなあ、と思う。
まあ面白いインタビューだったよw。