それでも、生きてゆく/第4話「明かされた真実…」

脚本:坂元裕二 演出:並木道子
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なんつうか文哉(風間俊介)の父親(時任三郎)を責めるおばさんとか、あれはあれで亜季を悼む気持ちや殺したことへの怒りは嘘じゃないと思うけど、それでも家族を殺された当事者の前で、怒ったり責めたりするのは違うと思うんだわね。だって他人より身内の方が悲しいに決まってるじゃん。
というかきっと、そこには「悲しい」なんて言葉では片付けられないいろんな気持ちがあって、それを整理するのは簡単なことじゃないからたいていはみんなどこかに片付けて蓋をしちゃうんだけど、それをできない洋貴(瑛太)や双葉(満島ひかり)がほんとのことを探し出したせいで、うっかり隠していたことまで出てきちゃいました、というはなし。
実際秘密を知らなかった双葉にしたらそんな事実はなかったのと同じだろうし、隆美(吹雪ジュン)にしても実子じゃないからって双葉を区別する気持ちはなかったと思うんだ。だってそんなこと言い出したら、隆美が家族を守る理由自体どっかに行っちゃうし。
でも隆美に区別する気持ちがなかったとしても文哉は自分は違うと思ってたんだよね。だから父親の言葉を真顔で聞いてられないくらい父親が嫌いでも、自分はおとうさん子だと言うしかなかったんだよね。
そういう秘密を知ってた人たちが爆発しちゃった後の世界で、知らなかった双葉たちは、ちゃんと家族に戻りたいだけなんだよなきっと。普通に幸せじゃないくらいは別に良いけど、家族が生きるの辞めてるのは切ないと思うもん。それは当事者意識のない灯里(福田麻由子)にとってもさ。
野茂の投球フォームを真似て日向夏を投げた双葉のアップで終わる番組がほんと良かった。満島ひかりはサイコーです。うん。