開拓者たち/第4回「夢」

最後までこの番組らしい清潔な緊張感と、観念的な幸福論を貫いたはなしであった。その緊張感を貫く上で、ようやく見せ場のきた(w)金次のドラマが大きな意味を持ってただけで私は満足ですw。
いやあのさ。こういう番組で語っている内容って時々「え。良いんだそれ?」と思っちゃうくらいに「私だったら墓まで持ってくー」と思うものが混じってたりするんだけど(この番組がそうだったってはなしじゃなくな)、そういうのって、それが「仕方のないことだった」と思うような当時の状況とか、考え方の結果なんだから責めても仕方のないことじゃん?
でもそれが当時それをされた人にとって“ひどいこと”だったという事実は変わらなくて、だけど私たちはこの人たちのその後の苦労こそ贖罪であると思って見るしかないんだよね。そういう点でこの番組の罪人(つみびと)代表金次(綾野剛)が、殉教者顔の綾野君で良かったv、というのはあまりにミーハーな感想だが、結構本音ではある。
なんつーか、死んでしまった人がいる以上、生きている人が死んだ人やその身内に罪悪感を覚えるのはしょうがないし、でも詫びられたって許すしかないのはおはなしだからで、実際には堪えきれずに詰ったりとかそういうのもあったんだろうけど、そんなのドラマで見せられたってしょうがないからさ。このドラマの登場人物がみんな、そういう絵空事めいた高潔さに人としての説得力を持たせる柄の人たちだったことは、この番組が妙に特撮シフトなことと無縁じゃないよね、というのはやっぱ思った。特に進作(小林且弥)がチエんとこに戻るとこでw。
ドラマとしては流れも唐突で「ちゃんと料理しようよ」って感じもあったけど、前に書いた満島ひかりの慟哭とか、演じる人のその人物としての感情の爆発がすごく真摯なものに見えるっていうのがこのドラマの良いところだったなあ。最後まで楽しませてもらいました。うんw。