開拓者たち/第3回「帰国」

「ここには希望がある」というそれが、前のはなしに比べてこのはなしが見やすかった理由のすべてだと思うんだ。きっとつらいことばっかだったと思うし挫けることもあったと思うけど、この人たちはとりあえず死に追いつめられてはいない場所で、新しい希望を得たんだと思えるからね。
そんな中、待っていた人が帰ってくることで待っていた人がもう帰らないことを知らされるのって、すごくありふれたはなしだったんだろうと思うだけに切ないもんがあった。つっかうん。満島ひかりの慟哭だよなあ。このはなしの面白いところは。
いやなんか、“面白い”とか言っちゃうとあまりにライトではあるんだけど、別にこの番組ドラマとしてすごいわけじゃないと思うんだよねえ。この“おはなし”にあるようなことを体験した人の談話がはさまれてる以上、車椅子の論理じゃないけどこの人たちを批判するトーンの番組なんかできないんだし。この番組を作るために必要なのは視聴者の涙を絞るショッキングな描写じゃなく、体験者の談話を不快感なく再現する、清潔な語り部なんじゃないかなあ。なんかそういう、ある意味すごさのないトーンでおさえているとこが、この番組の“分かってる”とこだと思うんだよね。
綾野君はどこにいるかも分かんなかったが今週も面白かったうん。