ロング・グッドバイ/第1話「色男死す」

脚本:渡辺あや 演出:堀切園健太郎
開始から15分くらい、雨に打たれて転がる綾野君を見た時に、たまらず「ほんっとにNHKはよー」と呟いてしまいましたよ、2オクターブくらい低い声で。ほんとにNHKはどこまで綾野君が好きなんだ。
しかし見逃さなくてよかったと心から思った。この時代のファッションが大好きなのはもう前提だが、主演浅野忠信、運命の恋の相手が綾野君ってずっぱまり過ぎる。私なんか変なこと言ってる? どう見てもそんなはなしだろw。←言い切るなwww。
いやマジで、笑いが出るほど魅力的な綾野君と、彼が演じる原田保(綾野剛)の人生に、見とれるばかりの番組で1時間があっという間だった。原作レイモンド・チャンドラーってこともあり、芝居がかった台詞回しでは思わず感想を書きそびれている「たとえば檸檬」とタメを張るくらいなのに、NHKドラマの綾野君は良いんだよなー。つか、“良い”とかじゃなくて“佳い”って感じ。
なんつーかさ。保の人生が簡単に想像がつくような安っぽいものだったとしても、現に関わった磐二(浅野忠信)にしたら目の前の保の情動こそが重要で、なんだろう。保が安い人間であることと、関わる盤二がその価値をどのくらいに定めるかって全然別のはなしだよね。
まあキャラクターとしちゃ、1話で死んじゃう綾野君のためにアサイチゲストをセッティングしたNHKに笑うと同時にあきれたが、このドラマお芝居の質がなんか良いんだよねー。次回が楽しみです。