仮面ライダー555

仮面ライダー555(ファイズ) VOL.13 [DVD]

仮面ライダー555(ファイズ) VOL.13 [DVD]

今日は響鬼がお休みなので、遅ればせながら視聴感想。つーか今2回転目視聴中なんだけど。
(ちなみにVol.12と13はDVD買いました。多目的棚がはじからはじまで仮面ライダーのDVDで埋まる日も近いよ。)
井上脚本にあまり良いイメージを持ってなかった私だが、555のシナリオには匠の技を見ましたです。
正直、面白いんだけど見るのはつらかったの。たっくんも木場くんも可哀想過ぎて2回は見れなかったんす。
ビデオを地元の1週間レンタルで見たクウガ初視聴時と、オンラインレンタルという視聴形態の違いがあったとはいえ、クウガが同じビデオを何度も見たのに対し、555は各話1回見ただけで返して次にいってたんですが、かなり入り組んだストーリーであるにも関わらず、各人物のオルフェノクや人間への立ち位置を含めたストーリーがすんなり頭に入る。
演技は素人だったらしいたっくん、木場くん、鶴フェノクのセリフは時々ドキドキするほどたどたどしかったけど、たっくんと木場くんの中の人のキャラのはまり具合は見事でした。特に木場くんの可哀想なこと。
冷静に考えると相当痛い人であるにも関わらず、まああの境遇ではそれも仕方のないことかと。
敵の言い分というヒーローもののタブーに目を向けたシナリオは、ヒーローものの究極の形といって良いんじゃないでしょうか。厳密にいうと人外ではあっても人を守る方向で生きようとした木場くんは敵とはいえないんだけど、誤解から555を憎んだり、結花を死なせたことで人間を憎むようになったりといった展開も、人として生きたいという木場くんの内面が描かれてたからこそその暴走ぶりが哀れだったわけで、あの辺はもう泣きながら見ていましたから。
内面を描いてしまうとネタばれになりかねないたっくんが、主人公であるにも関わらず序盤でほとんど内面描写されなかった分が、木場の描写に割かれてましたからねえ。扱いはW主人公ってすごいよね。人外なのに。
でもってそうして木場くんの内面描写に割かれた分が、中盤たっくんの正体が分かった時に、一気にたっくんへの同情に向かうわけです。ラッキークローバーに入ったたっくんの行動とか、たっくん自身からの説明はほとんどないのに、あんな可哀想な場面もなかったもんな。
弱点はやっぱオルフェノクに比べて人間側の魅力が薄いことかな。導入部、木場や結花の行動に説得力を持たせるためとはいえ、木場の彼女や従兄弟とか結花の妹とか、デルタのベルトを奪い合う流星塾の連中とか、守る価値のある人間なんかほとんど出なかったしね。
人間の価値の部分は真理や啓太郎が一気に担ったわけだけど、その2人にしたって、戦っていれば命を落としたりする可能性もあるのに危機意識が薄くて、見ていて腹が立ったりしちゃったしさ。
結花の死を啓太郎が知らずに終わったことって意味あったんでしょうか。正直、オルフェノクの結花を受け入れたことで↑した私の啓太郎評価は、草加死亡時の脳天気ぶりで大暴落したんですけど。なんか、オルフェノクな人たちに比べて人間代表の洗濯屋コンビが、あまりにも子供扱いだったというか、守られる存在でしかなかったっていうのがね。
その中で草加はほんと、嫌だけど魅力的な人でした。たっくんや木場を憎む理由なんか、ほんとは全然なかったんだよね。彼らはオルフェノクなだけで“敵”じゃなかったんだから。
人間、オルフェノクに関わらず、信じていたものを失うまいと必死で戦う人たちが哀れな分だけ魅力的だったってことかな。村上社長の死ぬとこすら泣いたもんなあ。もっといえば、導入部の木場と結花の先生が死んだところですら……。

正直ファイズのデザインは微妙。顔がかなり微妙。
カイザのデザインは気にならないんだけどさ……。
でも携帯使った変身のアイデアは良いと思う。ベルト欲しかったもんw。
ファイズやカイザやデルタって、誰が変身しても中の人は変わらないんだよね?
キャラが変わったことを動きで見せるのはすごいと思いました。

もいっこすごい気になるのは、海堂登場時の啓太郎のチラシを全部奪ってばらまくのって、シナリオの指示かな。唐橋氏のアドリブかな。
シナリオの指示だとしたら、私井上信者になりますw。