GOD SPEED LOVE

うーーーーーーーん。
米ちゃんの悪口は迂闊に言うと怖いので、あんま言いたくないけどこれは悪い米ちゃんだろう。
特に前半はまるで散文詩の朗読を聞いているようだったよ。悪い意味で。
いやまあ、はなしがつまらんわけじゃないのよ。だがあまりに流れが悪いというか、レギュラー組が描けてないっていうか。
ネタバレと言うほどのバレはないかも知れないけど一応。
設定自体は複雑ってほどでもないけど、演技や場面のつながりがあまりに場当たり的で分からないというより考えるのが面倒になる。
テレビ本編とは性格づけの違う天道も、性格が違うというよりその場その場で適当に周りに合わせているように見える。
(実際、そういう場面もあったのかも知れないけど)
カブトの初回で天道の演技を見た時、「この人、役作りに納得できないとモロに演技に出るタイプっぽいなー」と思って、その辺はインタビューその他の逸話も裏付け資料になってるっぽいけど、状況や人間関係を十分説明せずにひよりなんかと絡んだ結果、正体不明のデンパ男にしか見えなかったのは否めない。
ひよりとの恋愛関係を描かれた加賀美も、代わりに抱えていた過去の諸々はじゃあないはなしなのかな、って感じで暑苦しさや軽率さばかりが目に付いた。

ドレイク、ザビーといった本編ライダーの扱いとゲストライダーはみんなはまり役だったしキャラも立っていた。
矢車の徳山さんとか台詞もろくにない中で、本編とは違う犬ライダーをうまく見せてたと思うし、ケタロスも存在感だけで立ち位置が分かったし、ヘラクスもドラマのある良い役だった。コーカサスも、素人のつたない台詞がうまくはまって、人工的な感じになっていたと思う。ケタロスとガタックが出ていった後は一気に面白くなったんだが、それはどう考えてもいいとこ3割くらいしか米ちゃんの手柄じゃないからなあ。
不思議なのは北斗修羅。誰がやってもそう変わらないキャラだと思うのに、わざわざイメージの違う垢のついた人を連れてきたのはなんで?
こういう言い方はなんだけど、「パラダイスロスト」の設定で「EPISODE FINAL」の真司と蓮が出ていく場面を入れて、ラスボス戦を丁寧に見せました、って印象。それ自体もなんだけど気になるのは異様なまでの低予算感。そもそも4人だけの反乱軍ってなにさ。
収益を考えれば、劇場版カブトは少なくとも例年レベルの予算はもらえる作品だと思うのにあの安っぽさはなんで? 宇宙のシーンってそんなにお金かかるの?

とりあえずDC版は見ないとだめだろと思うくらいに納得できない映画だったけど、正直米ちゃんより、これにOK出す伸ちゃんに疑問を感じた。ただネタバラシはうまく使えば本編のオチには期待できると思う。
正直ボウケンジャーの方がずっと面白かったな。あんまし真面目に見てないから設定とかよく知らないんだけど。
まあ私は劇場版はあんま期待してなかったんで、本編の残りを頑張ってください。