下北サンデーズ/コメント欄のレス

>黒猫亭さん
長くなりそうなのでレスはこちらに。今日仕事だったので遅くなってすみません。
結局は自分の経歴の問題なのかなあ、と思うのは、黒猫亭さんのおっしゃることは心情的にも文芸を鑑賞(あえておおげさな言い方しますけど)する上でも、破綻もないし理にかなっている、そういう感想を持つ人がいても「えー。そう?」と言う気には全然ならないものだと思うのですが、それでも私には最初に書いたように「誘い受けuzeeee」としか思えないんです。
才能がどうこうと言ってますけど、キャンディのあれはむしろ自分が選ばれなかったことでの仲間への嫉妬じゃないのかなあ、と思うし、ゆいかがキャンディを引き止めたことも、キャンディの才能を認めてというより仲間が欠けることへの単純な不満、別にキャンディじゃなく最近入った劇団員でも、サンデーズのメンバーでさえあればゆいかは同じように止めた気がしちゃうんですよね。黒猫亭さんもおっしゃるように、モロ甘えと馴れ合いの物語に見えるんですよ。
流れに納得できなかったのは、自分勝手に正義を振りかざすゆいかより「役に立つところにいなかったら自分が可哀想(見ていただけなので意訳ですが)」と言ってくれる蛭子社長の方がキャンディのことを考えているように見えたせいもあります。なのに結局演劇を選ぶのって、やってて楽しい方を選んだだけじゃん!、と。もちろん自分の人生なんですからきりぎりすのように遊ぶだけ遊んで悲惨な老後を送ることも自由なんですが。
あー、あと決定的だったのは芝居をやめると言った後のキャンディの選択が狂言自殺騒ぎ(本気で死ぬ気には見えませんでしたよね?)だったせいもあります。「この人社長の言うこととか全然聞いちゃいないんだなあ。感動したっていうビジンジャーの台詞だって、どれだけ心に残ってるんだろう」と思いました。私が今回のはなしを好意的に見られない最大の理由は、キャンディが私にとって好感の持てない人間だということに尽きます。
実際、「こちとら自分の人生だけでいっぱいいっぱいだよ。他人の人生まで口出す元気ねーよ」というのは、ああいう集団に属する人間の、偽らざる気持ちだというのはあると思うので。
でもそういう感想をストレートに持ってしまうのは、単に自分のトラウマを刺激されるから、ってだけかもとは思います。