仮面ライダー電王/最終話「クライマックスは続くよどこまでも」

まあなんでリュータが最初デンライナーの中だったのか番組見ただけじゃ全然分かんないとか、あの状態で残ったタロズの人生ほんとに幸せなのかとか(良いか。猫師匠たちも幸せそうに生きてるし、みんな一緒だもんな)、生まれたという事実自体がなくなった未来の特異点ハナの存在で世界がつなぎ止められてるのかとかよく分かんないけどそんなもんは良いよ。
みんなの気持ちに泣いて笑った最終回だったっていうそれが一番大事なことだし、たぶんハナで世界が繋がるってことは、結局侑斗は大人桜井と別の時間を過ごしたとしてもまた愛理と出会うんだよな。
一年間ほんとに楽しかったよリュータ。みんなありがとう。

演出としては脚本に書いてあることを、おじいちゃんらしい美意識にのっとってそのまんまやっただけだと思うけど、今日の最大功労者ってかなりタケるんなかちゃん石黒君の3少年だと思うんさ。冒頭モモの問いに、その体から立ち上る砂煙を見てそれでも「最後まで一緒に戦うこと」を望む良太郎の決意の表情とか、最後みんなを見つけて涙の残った目でにらむ顔とか(消えなかったことを喜ぶより先に、隠れていたことを怒るところが実に良太郎だよなあw)、デネブのいないゼロライナーで泣きながら椎茸ごはんを食べる侑斗のデネブを見つけた時の表情とか、自分が消えるその時に、良太郎とタロズに「おまえらも消える」って最後の呪いを残していくカイとか。
電王見てて楽しかったことのひとつに、こういう20才にもなっていない子役上がりでもない、役者としても人間としても自我の育ちきっていない柔らかい役者が、少年らしい上昇欲求を役を掘り下げることに向けていることがよく分かったことがあるんだよな。それは新人メインのライダーではいつものことではあるんだけど、演じる彼等の柄が子供子供していただけに、とても頼もしくてそれ自体がとてもきれいなものに見えた。まさに未来に期待の持てる番組であったことですよv。

うれしそうにかわるがわる良太郎に憑いて変身するタロズとか、良太郎に憑いたモモの呼びかけに答える良太郎のうれしそな声とか、脚本と演技のすべてがこの物語をきれいに収束させていたと思う。
デンライナーを見送る良太郎の満面の笑顔。それが良太郎にとってこの戦いの記憶が確かな宝物であることを、一番分かりやすく表す演出だったよね。

良い最終回でした。