リミット—刑事の現場2—/第5回「最後の審判」

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殺人犯が18年ぶりに出所して、自分を捕まえた刑事に復讐しようと付け狙ううちに、殺した女にそっくりな女を見つけるとその女はかつての刑事そっくりな、かつての刑事の部下だった、って、「運命を感じたはず」って便利な言葉だなあ(^_^;。
「茉莉亜の事件の担当弁護士を調べて連絡先を教えてもらった」とか、それなんで梅さんたちの耳に入ってないのとか(守秘義務あるんだから普通の手段で聞き出したわけじゃないだろ(^_^;?)つっこみどころはいっぱいあるけどキャストの演技と演出に引っ張られて見られるからそれは良いです。ただやっぱ、ひき逃げ犯(モロ師岡)の言うようなことに自分で思い至らず啓吾を傷つけた挙げ句に黒川の口車に乗って手に落ちる茉莉亜がバカだなあ、と思っちゃうのがなあ。
愛が勝つとか憎しみの方が強いとかペラい言葉だなあというか、そういうこと考える黒川がペラい人間だから最終的に選ばれずに捨てられるんじゃん、って思うんだよねー。自分監禁してあんなダサイ男のどこが良いんだ、世の中なんか腐ってるんだから俺の言うことの方が正しいって言ったら殺さないで許してやるって、そこであっちを愛してるって言って殺される人は稀かも知らんが、どっちの方が人間としてましかっつうのは明らかだろうよ(^_^;。
というように、最終的な黒川の人物像が「(^_^;」としか言い様のないくっだらねーもんだったのがナンダカナーなんだけど、黒川を殺そうとする梅木への啓吾の長台詞とか、銃を捨てた梅木の慟哭とかは見応えあったけど、その間黒川を確保しないのはどうかと思った。見ててドキドキしちゃったよ。
組織の中で梅木のようなやり方や啓吾の闇雲な正義感が単純に容認されるものじゃないとしても、課長(杉本哲太)は啓吾のようだったというかつての梅木を尊敬してたし、太宰(伊武雅刀)は啓吾をバカになんかしてないんだよね。私は法に携わる人間の最終的な正義感とか善意とかを描くことの方が正しいと思うから、最終的にこのシリーズがそういう温い落ち着き方をしたことにほっとしたし、全体のはなしとして前のシリーズの方が好き。こっちの方が評価が高いのは分かるけどさ。
でもまあ最後まで緊張感のある良い番組でした。細田君の影が薄かったのが今ひとつでしたが楽しかったです。