仁/#6

http://www.tbs.co.jp/jin2009/
最近日曜日の9時から10時までが、90分くらいある気がするなあ。
今週も面白かった。呼びつけられた漢方医の総本山でいきなり手術することになる展開も、いきなり内臓を見て緊張から動けなくなる自分に落ち込む咲@綾瀬はるかも、竜馬@内野聖陽のいい加減さを苦々しく思いながら、竜馬のように立ち回って仁を救えない自分に苛立つ恭太郎@小出恵介も、手術の助手を務めた自分への賛辞に苦い顔をする佐分利@桐谷健太も、咲にに羨望の目を向ける野風@中谷美紀のいじわるも、全てが意味を持って結末に向かうその先が、この江戸時代での生に実感を持てない仁@大沢たかおの、この時間で生きているという実感なのがすごい良かった。
竜馬とにしても恭太郎にしても佐分利にしても、私心なく他人のために、と行動できる仁がうらやましくて、でも仁にしたらきっと、普通に自分の時間で、迷いなくこの時間を良くするために行動できるみんなの方がうらやましいんだよね。
そして野風も、“武家の娘”という、まあ普通に考えたらそれはそれで不自由なことはいっぱいあるはずなんだけど、貧しい家に生まれて吉原に売られてきた身の自分にしたらうらやまずにいられない身分の咲に意地悪とかしちゃうけど、咲の方ではなにより仁の心を占めている未来と同じ顔をした野風がうらやましくて、でも多分野風にとって一番うらやましいのは、そんな自分の不自由さにリスクを負ってでも、仁を助けるためなら身を捨てて走っていける咲の真っすぐなひたむきさなんだよね。
そんな風にみんなが他人をうらやむはなしの中で、それでも結局自分は自分にできることを頑張るしかないのだし、そんな風に自分の場所で私心なく励んだ結果がなにかを成すということなんだ、と語った上で、仁と対立する人たちにだって、ちゃんと理想はあるし頑張ってきたんだ、ってはなしだったのが良かったな。
まあ恭太郎おにいさまは、父上亡くした当主の身で奥方もまだなのに、吉原通いは早くないですか、といいつつ悲恋になったら不憫だなあ。ところで私は映画版「風が強く吹いている」のハナちゃん@水沢エレナはハイジ@小出恵介が好きだったんじゃないの派なんだけど、ここでも水沢エレナは小出君が好きなのかしら?