天地人/〜#47(最終話)

「戦国イケメンパラダイス」とか「脚本と演出がひどい」とか評判はさんざんな番組だったが、北村一輝と時々出てくる溝口琢矢くん目当てに一応は見ていた。基本流し見だったけど、#44,45と兼続(妻夫木聡)の娘婿に入る本多政重(黄川田将也)のはなしが良かったからここしばらくは真面目に見てました。うんごめんね。足長い人に弱くて。
というかさ。黄川田君はああいう可哀想な役やるとほんとに良いんだよね。時代劇やるとやたら姿の良さが際立つっていうのもあるし。ここ1か月ははなしも終盤で、重いはなしが続いていたのもあって真面目に見てないと分かんなかったんだけど、真面目に見た結果やっぱり、脚本と演出はひどいなあ、とは思ったw。
特に先週とか、徳川の大坂城攻めで死ぬ覚悟を決めた淀君深田恭子)が、人質として秀頼に嫁いでいた千姫川島海荷)を助けるよう幸村(城田優)に託す、というすごい良いシチュエーションだったのに、場を引っ張るような演技ができるのは幸村のシロタンだけだからやたら画面効果に頼った結果、サムハイの合戦シーンもかくやと思うようなやっすいシーンになっててシロタンが可哀想だったよ。つーか直江兼続のはなしで淀だったら、豊臣滅亡のシーンが来るのは分かってるんだから、最初から考えてキャスティングしろよー。深田恭子は秀吉に可愛がられてる若い頃はすごい良かっただけに、こんな荷の重いシーンやらされることが気の毒だわ。
というわけで、最終回の昨日は戦国を生き延びた上杉と伊達としての兼続と政宗が家康から秀忠のことを頼まれるという後日談的なはなしで、おはなしとしてはこども店長が幼時を演じた景明が死ぬところがドラマチックだったくらいなんですが、景明が死んだ後のお船常盤貴子)が「なんで?」ってくらいにヒステリックでさー。喜平次くんが決死の覚悟で道化てんだから、ちょっとくらい笑ってやれよ。あそこって、悲しみの中にあって思わず笑みを見せるお船の強さと美しさに打たれた景勝が、秘めた初恋の相手に気持ちを語る名場面でしょー? お船の演技のせいで意味分かんないシーンになってるよ。
そういう細かい不満はいっぱいあるけど、子供時代の繊細な溝口君の喜平次像のまま、不器用で理想家肌の景勝を演じた北村さんはほんと素敵でございました。ラストに溝口くんと清史郎くんの雪の中で回るシーンを持ってきただけで、全部許せると思っちゃう自分がいる。
来年も楽しいと良いなー。