佐藤健☆GyaO Magazine/2010.3

GyaO Magazine ( ギャオマガジン ) 2010年 03月号 [雑誌]

GyaO Magazine ( ギャオマガジン ) 2010年 03月号 [雑誌]

前回のCOVER SPECIALはいつだっただろうと自分の日記でぐぐってみたら2009年の1月号だった。特別良い本だと思わないし特に面白い本だとも思わないけど前回同様健のインタビューとしては神! 記事も写真も完璧で、なんか胸のつかえが落ちたというかすげー安心感をもらった。
実際以前のインタビューの頃、人気が盛り上がるわりに役者としては特筆する仕事もなく、女の子向けグラビア要員になっていたことを思えば今の健には比べ物にならないくらい語るべき仕事の内実があると思うし、年齢やキャリアを考えれば“実績”と呼んで良い積み重ねもあると思うんだよね。そういう意味で健の仕事を追うことを、楽しませてもらったのが前回からの1年ちょっとなんですが。
この1年の健の仕事ってメイちゃんとMW0章、MR.BRAINに公開前の映画2本(BECKTRICK)あと映画ROOKIESって感じなんですが(あと現在進行形のブラマンと龍馬伝)実際健の演技と役づくりにはなんの不満もなかったのが今年なのね。はっきし言って良太郎以来、健自身が一番モチベーションを持って生き生きと作ったのはメイちゃんの剣人だろうと思ってるしさ。健って役の掴みやすさと出番が自信とやる気に直結する分かりやすいタイプだからw。
ただそういう意味で問題なのは、健自身がどんな演技をしようとドラマ自体がどうしようもなかったらどうしようもないってことで、剣人がどんなにいじらしくてもメイちゃんの健のシーンだけ見直そうとは私は思わないし、二の線の健の憂い顔がきれいでもはなしに中身のないブラマンの音弥に魅力は感じないってことなのね。それは前のインタで健が言ったように、役者が良くても魅力のない役はそれだけのものでしかないってことなんですよ。
実際さ。人気のある役者がかっこいい服着てそれらしく切ない顔してたらそれで楽しい、っていうドラマの見方があるのは分かるよ。だけどそのシーンがなんであるのか分かんないはなしで顔だけ見てるんだったら演技である意味はないし、その演技その表情が意味を持つ、切なかったりかっこいいはなしを見る方が楽しいに決まってるじゃん。
そういうファンとしてのジレンマに安心感をくれるインタビューだった。まあ文句言いつつあの頃ほど見ていて不安にならないのは、作品としては不満だらけでもその中の健はベストの演技と真摯な役の掘りさげをしているって思えるからで、今はどうでも良い仕事に出会える明日はあるだろうと思えるからなんだけどね。
「仕事が上手くいっていなかったらプライベートもうまくいっていると思えないと思う」というのは彼のような仕事をしていれば自然な感情だと思うし、記事タイトルにあるように、「今はひたすらに」自分の仕事を全うする彼を見ていく中で、見ているこっちがガッツポーズしちゃうようなドラマが見たいもんだと思います。