絶対零度〜未解決事件特命捜査〜/#8

http://www.fujitv.co.jp/C-273/index.html
脚本:酒井雅秋 演出:岩田和行
犯人の小栗が滝藤賢一だった。この人良いよなあ、最近よく見るけど。つっても最近よく見るのか、自分が最近認識したから最近見る気がするのか分からないけど。
というわけで今週も面白かった。つっても学校飼育動物連続殺傷事件同様、まさかの前後編で解決は来週回しなんだが、序盤から示唆していた室長(北大路欣也)と高峰(山口紗弥加)のしこりになってる事件で、死を前に自分が犯人だと言い出した当時の共犯(滝藤賢一)の証言から捜査が再開されるものの、警察の汚点である事件を深追いしたくない警察の思惑とか、いろんな要素が絡んで緊張感もあり、十分面白い内容だったと思う。
このドラマの良いところって、事件の流れを見せる一方でその事件に関わった人がどんな思いをしていたとか、その思いを4係のそれぞれがどんな風に受け止める人間かということがちゃんと描かれていて、その人間像がクリアで魅力的だからだよな。今週も当時の捜査で自分のプロファイリングを過信したために、被疑者を自殺に追い込み事件も未解決にした高峰が捜査に及び腰になることを描く一方で、再捜査したこの事件をまた未解決事件にすることはできないと思う塚本(宮迫博之)の未解決事件にこだわる理由とか、みんなの傷に対してその痛みを共有はしないけどちゃんと理解する白石(中原丈雄)や倉田(杉本哲太)の距離感とかみんな面白かった。
そういう痛みの記憶を持っている人たちの中で、ある意味「持っていない」というリスクを負っているのが主人公の桜井(上戸彩)で、見ていて軽くいらっとはくるんだけど、桜井が過去の上戸彩主人公と確実に違うところは、自分の負わせた傷に本気で傷付くとこだよな。無知の知とも違う、いつもの子供の全能感全開な人物ではあるんだけど、自分が全能でないことだけはちゃんと学んでく。今週事件の情報を漏らしたのが自分だと言われて呆然とする顔とか、被疑者に花を供えにきて母親になじられる高峰になにを言えば良いのか分からないと繰り返すとことか。
そこで被害者の携帯写真の風景を探して犯人に行き当たるのは出来過ぎだが(w)、拉致されて来週に繋がる見せ方は緊張感十分。ああ来週が待ち遠しい!