ジョーカー〜許されざる捜査官〜/#1,2

http://www.fujitv.co.jp/JOKER/index.html
脚本:武藤将吾 演出:土方政人
録り忘れた#1は某さんに送っていただきました。ありがたや。
脚本武藤将吾で#1も#2も微妙どころじゃなくえげつないはなしなんだけど、前期の絶対零度同様、この枠にちょうど良いトーンで気持ちに迫るはなしになってると思う。私このはなし好きー。
今日のいいとも(テレショにりょうさん)でタモリが言ってたようにこの番組って必殺仕事人なんだけど(他局の番組名言われてもりょうさんだって困っちゃうよタモさん(^_^;)、あのシリーズと同じように、裁く側の罪悪感、自分が罪を重ねているという意識が通奏低音にちゃんとなってて、伊達(堺雅人)に罪を共有する人間がいない分、何度も挿入される伊達の原罪のシーン(今井悠貴がgj過ぎるw)がこの行動が単純な正義の行動じゃないってことを描く上ですごく効いていると思う。はなしの中で伊達が犯人に「償う気はないんだな」と聞くけど、裁かれることが罪を償う唯一の機会だっていうことを、伊達は誰よりも知っているんだよね。裁かれる機会のなかった人間は、その罪を一生背負っていくしかないんだってことを。
その辺の事情にバーのマスター(大杉漣)が絡んでいる見せ方もちょうど良いし、伊達に対する単純な正義の人としてのあすか(杏)とか、鑑識の久遠(錦戸亮)や昔なじみの佐枝子(りょう)みたいに伊達の断罪を部分肯定するロジックを描くことで、逆に伊達を孤立させる見せ方も良い。まーくんの出番はプロ花に比べるとあまりに寂しいんだけど、おはなし自体のトーンとしてこの番組は結構ヒットだ。

CRIME 1「2つの顔をもつ刑事…凶悪な真犯人を闇で裁く」

小学生嬲り殺し。さすが良識ないわ、という内容ではあったが、その分木内(細田よしひこ)のモンスター的なキャラクターとか、伊達が裁く罪はどんなものかという物語世界の前提を見せるはなしとしての見応えはあった。
つか前にも言った気がするが、私にとって細田君はハツカレのハシモトなんだけど、イブシのヒロたんと比べてもお世辞にも上手いとは言えなかった彼を思うと、よくここまで育ったと感心するなー。ファンにしたら「また犯人か」って感じなのかも知れないけど、こういう一筋縄でいかない悪役、必殺の悪代官とかみたいな巨悪じゃなく、良心に訴えるとかそういうことがまったく期待できない歪んだなにかの結晶みたいな悪役でも、普通の家族愛とか友情とかを抱えた等身大の青年でも、ちゃんと表現できる彼は見てて楽しい。

CRIME 2「保険金殺人に隠されたワナ」

あすかのキャラはシャレですまない気はするけど火9枠だから良いですw。
春日(鈴木浩介)の許し難さを描く上で、凛(大口百花@プロ花の空)たち家族との関係の描き方も良かったし、小道具の折り鶴の使い方も上手かった。
どうでも良いけど鑑識のイケメンさん(プロ花の今出川@井上正大)とは会えなかったんだろうなあ空(笑。