ハンマーセッション/#6

http://www.tbs.co.jp/hammersession/
脚本:高橋麻紀 演出:中前勇児
リアリティレベルはいつもこんなもんだけど、内容としてひどいはなしなのを、軽い演出で誤魔化した監督は偉いと思う。だがヒドイ。このはなしはあまりにも酷い。
そもそも“芸能活動を学校でバレないようにする”という行為があまりに意味不明だし(有名にならない芸能活動に意味あるかなあ)、マリちゃんの上手さで誤魔化してはいるけど、この教頭(濱田マリ)のやってることが教育者として許して良いのかっていうのもあるしさ。静観してる場合じゃないと思うよ校長(小日向文世)。
んで今週のはなしがヒドイのは、常日頃場になじまない熱血行動を貫いていても、その行動のもととなる精神の正しさと、それを行うのはあくまで自分であるという立ち位置故に、蜂須賀(速水もこみち)が思考の筋道を正せば自動的に正しい存在になった楓(志田未来)が、クラスの総意という自分に手が出ない範囲にまででしゃばって、結果的に直接の問題点である曜子(松山メアリ)にもなんの影響力も持ってないとこで、でもドラマの見え方としてそこまでひどくないのはドラマの中心にいる野島(阪本奨悟)が気が弱いなりに自分でちゃんとしたい気があって、家族への気持ちも人一倍強い子だから、蜂須賀が方向示すだけで根性叩き直すことすらしないはなしに、「自分自身で成長する」というカタルシスがあったせいだと思う。でもそれって、はなしとして狙ってたもんでもない気がするしさー。狙ってたんだったら、野島をパシリに使う同級生とかちゃんと描写するよね?
ぶったぎった配電盤のケーブルどうやって復旧したんだとかそういうのは、このドラマにおいてつっこむことでもないと思うけどさ。ドラマの中心にいる野島に正されるような否はないからハンマーセッションの必要はないし、否のある曜子がした身勝手な行動を、自分で克服した友人を見て勝手に反省するこのはなしは、“ハンマーセッション”として間違っていると思う。あと野島の行動に、蜂須賀のハンマーセッションで変化した子たちが手を貸すんなら、今までのはなしでちゃんと、彼等の変化を積み重ねていないと駄目なんじゃない? そういうことしてなくても今のドラマとして特別できが悪いとは思わないけど、今さらやるならずっとやってなさいよって思っちゃうなあ。いやもちろんやるのが本来なんだけどね。
というわけで、面白かったんだけどなんだか腑に落ちないはなしであった。うんなんか腑に落ちない(θωθ)~*