刑事ゆがみ/〜最終話

最終話周辺に関しては文句なく面白かった。真相が気になって仕方なかった。
だがしかし。「面白かった」と言っちゃいけない気がするのは弓神(浅野忠信)のしたことを「ごめんですめば警察はいらない」と思うからである。だってこれ、横島(オダギリジョー)の恨みは当然だって思うもん。弓神のしたことって許されることか? ここまでのことをする動機って、弓神がロリコンで12才当時のヒズミ(山本美月)にマジ惚れしてたからってくらいしか思いつかないよ。ヒズミはオリジナルキャラだから、この辺のストーリーってオリジナル展開だよね? したことを罪に問われるわけでもない、母親が殺されそうだからと父親を殺した12才の女の子を守るためにひとりの人間を社会的に抹殺するのってアリなのか? それこそヒズミが真実を思い出さない前提でやっと成り立つ嘘じゃん。刑事のくせして罪を償うことの意味を否定したら駄目だろ。
ついでに「子供の父親を犯罪者にしたくない」で、横島に強姦されたけど被害届は出さないと嫁に言われた河合(渋川清彦)には、暴力はともかく怒る権利はあると思う。
私は浅野忠信はけっこう好きなので、弓神のキャラの腹が読めないところ、事件解決のために手段を選ばないところは嫌いじゃないんだよね。だからこそ、この最後の事件の「ヒズミを守るためなら真実などどうだって良い」っていうダブルスタンダードが納得できなくてイヤだ。
アラはいろいろ気になったけど、トータルにはわりと楽しみに見ていた。だからこそ、「弓神はほんとはこういうことをする人間だったんだ」ということに裏切られた気分w。