天皇の料理番/第12話(最終話)

テレビドラマの結末としても時代背景からいっても、「まあこの辺になるだろうな」って辺りの状況をつまんだはなしで、特に意外性もなければ盛り上がりにも欠ける最終話だったんだけど、佐藤健ファンの立場で健の演技を追いかけて、静かに泣ける良い最終回だった。この役をやってくれて良かったと思った。
序盤で思ってたんだけど、導入部の明治時代って天皇がマジ現人神だった時代で、その人に関わる気持ちってうちら視聴者とは温度差あるじゃん。その温度差を番組はあんまし意識して描いてないけど、篤蔵の思いってそこを外したら分からないんじゃないかなと思ってたところを、健は上手に織り込んできたなって思ってたんだよね。最終回は特にそこら辺中心のはなしで、見ていて手応えあったなあ。
番組全体を見た時に、健の篤蔵がどうにも若見えして違和感あるとこもあったけど、特に12話に関しては、「いくつに見える」っていうより「大人に見える」って点で気にならなかった。つかそれって、意識せずとも俊子に見守ってもらえてた篤蔵と、自分が見守られていたことを知った篤蔵の差なんだよね。そういう意味で、篤蔵の健には良太郎@電王の健にも通ずる、すごく繊細な変化を見せてもらえたって満足感がある。見え方のムラは単純に撮影期間が連ドラにしては長かった、というのもあるんじゃないかと思うけど。
なんか私さー。自分は役者としての健をすごく評価してるんだなっていうのを再認識したよ。その認識って現状の演技の不備を実感することとセットだって辺りがほんとファンとして間違ってると思うけどw。しみじみと、先の楽しみな役者だなって思った。
良いもんを見せてもらいました。あ。でもこれだけは言いたい。
お堀で鴨が遊んでたら、一緒に遊んでないで捕獲しましょうよ料理人的に。←新太郎&辰吉さんw。