電王の物語

CAST-PRIX 4

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部屋片付けてたら出てきたんで読み直しました、田崎監督のパイロット版インタビュー。
そしたらちゃんと言ってたよ。最近思ってたこと。

最弱といわれながらも、良太郎が話の渦の中心で、いろいろな人物が良太郎を介して動いていく。そして、あの弱い、気絶しやすい、貧血気味の少年が、すごく強い鬼の顔したやつとか、ミニスカートの謎のねえちゃんとかを従えていく。その強さというのは何なのか、本当の強さって何なのか、というのがテーマとしてあります。良太郎の強さとは、強さと裏返しの優しさなんです。良太郎の持っている、「優しさを押し通そうとする力」が強いということだと思うんですよね。

電王を見ていて良太郎周りの不安を感じないのは、私が良太郎のパーソナリティを弱いとか変わらなきゃならないようなもんだと思ってないからなんね。表面的には体も喧嘩も弱いし身体能力も低い。それでも絡まれて財布を出すようなパーソナリティが変えねばならないものなのなら、同じエピソードの中で殴った相手になにかをしてあげる時にはその気持ちの理由を分かるように見せると思うんだ。田崎監督は気持ちが分からないような見せ方はしないから。だとしたら1話のなんの手当もない見せ方はそれが良太郎にとって当たり前のことだからなわけで、良太郎について回る運の悪さは良太郎の本質を侵すものではない。でなければあの凶運を抱えて18年も生きていれば、とっくに性格歪んでるよw。良太郎は伸ちゃん作品には珍しく、揺らぎのないヒーローだと思うんだね。自分は運が悪くてしょっちゅうひどい目に遭うからこそ他人にそんな思いをさせたくない。良太郎の行動はその点で一貫している。愛理の記憶に関することでも、良太郎が良いと思うように動けないのは愛理を悲しませないための最善の策が分からないからで、この問題の解決に必要なのは良太郎の成長であって変化じゃないと思うんだ。
今日前のエピを見直してたんだけど、3・4話の長石組エピってモモのキャラ立て編というよりむしろ良太郎の強さがどういうものかを描いたはなしだと思うんだね。うまくいろんな要素を見せてるっていえばそれまでだけど。
そもそも私電王を荒唐無稽なはなしだと思わなくてさ。設定が温いっつーかゆるいはなしだとは思ってるけど、クウガとか555にしてももっともらしく見せてるだけだと思ってたし、ミラーワールドの設定がストーリー自体に関わってたのは龍騎だけって意味で他はSFですらないと思ってるから。あとはもう見せ方の問題で、電王なんかイマジンが着ぐるみじゃなかったら普通に「未来人旅日記」でそ? かなり地味なはなしだと思うから中身がないって言われたらそうだなって思うんだけど、怪人と戦うヒーローって設定の中で、実際に描くのは戦うにーちゃんねーちゃんの人間ドラマだっていうのは平成ライダーに限らず東映作品って昔からそうだったじゃん。

まああんままとまんないけど、http://d.hatena.ne.jp/quon913/20070519/1179606255の補完エントリってことで。
さらに補完するかも。