セクシーボイスアンドロボvoice10「幸子」

んーとさ。生まれ変わったらニコの子供になるから自分の遺産をニコに、と思う幸子は別に不幸じゃないよな。自分がいるだけでは幸子は幸福じゃないから幸子の大事なもの全部壊してやるっていうヨウコは不幸だけど。でもそれは「なんで私がいるのに幸せじゃないの」って聞けない辺りが不幸なんでしょ?
300万の借金があってもニコんちは子供がそんなことに気付かないレベルの生活ができる程度に幸福だし、幸子だって水族館作れる程度に幸福なんだよね。自分の持ってないものを持ってる人がいることと、自分が幸福か否かってことにはなんの関係もないじゃん。でも「世の中にはそういうものもある」って気付いてしまうと、持ってない自分は不幸なんじゃないかと一瞬思ってしまうんだけど、それは世の中にある幸せの可能性に過ぎなくて、実際には他人が持ってるものを自分も手に入れる幸福より、自分の持ってるものを失う不幸の方がずっと大きいと思うんだよね。だって持ってるものを失うのって明らかに“不幸”だもん。
だから自分の持ってるもの全部をヨウコに壊されるという不幸を回避できた幸子は幸福だし、2億円よりあんたの方が大事だと両親に言われたニコも幸福なわけだ。社会的になにも持っていないロボが幸福か否かは別にしてな。
でもニコの幸せはロボに直結してるわけで、だったら後はロボ次第じゃんってはなしなんだけどそれはだめなのかなー。一応「社会的にまずい」という視点を劇中で表してしまったからにはスルーはできないだろうし。別に良いじゃんって思うけどね。
地味なはなしでしたが篠井さんの好演もあって面白かったです。来週も楽しみ。