華鬼三部作/第一部「華鬼×神無編」

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撮影地が石川だったご縁で三部作それぞれの主役・荒木宏文君、村井良大君、細貝圭君が舞台挨拶に来るというので見にいってきました。だって地元で出演者舞台挨拶なんかめったにないし(^_^;。
ただチケットとった時点では知らなかったんだけど、前出の3人がそれぞれ主役を務める三部作ってことで、一本見ただけではイマイチはなしが分からず。というか、はなし自体は分かるけど、よけいなはなしが多過ぎじゃね?、って感じで。
とりあえずネタバレあるかと思うんで隠します。今日は試写会で公開はまだ先らしいんで、ネタバレだって文句言わないように。



私の見た第一部は荒木君とゴーオンイエロー逢沢りなちゃんの華鬼(かき)×神無(かんな)編。一番原作そのままの形らしいんですが、華鬼主役と言いつつ視点人物は神無で、おまけに神無がなにもしゃべらないもんだからどういうはなしか分かりゃしねー。いやはなしは分かるよ。でもはっきし言って、華鬼と神無のはなしだと言うのなら神無が庇護翼(ひごよく)の3人に告られるはなしなんかどうでも良いです。つか良いってこともないと思うけど、それを華鬼や神無がどう思ったかってはなしをしないのならそんなはなしいらなくね? 光晴の子供できない悲しみなんかどうでも良いから、その分華鬼と神無のはなしができなかったかなあ。それともこのはなしって他で意味持ってくんの? 神無と光晴のはなしが響@村井良大と桃子@加護亜依のはなしとかで意味持ってくんの? それもどうかと。
前提として、いきなり知らない男が迎えにきて「鬼の花嫁になれ」と言われても、いくら顔が良くても「はいそうですか」とはいかないのは分かるし、ずっと疎まれていると思っていた母親が別れ際に愛情を見せてくれたら、恋しくて帰りたくなるのは当たり前だと思うよ。だけどおはなしなんだから、ずっと誰からも愛されず疎まれ続け、一方で男目線の欲望にさらされながらそれでも生きてきた神無が、自分を守ると言う人たちにも心を語らずその運命を拒むのは、なんでなんだろうって思うじゃん。そこのところが語られていないから、自分と同じような痛みを抱えて生きてきた華鬼と最終的に結ばれるという、おはなしの都合上拒んでたようにしか見えないんだよね。
監督の寺内康太郎さんはテレビ東京の「しにがみのバラッド」で健主役編を撮った人なんで期待してたんですが、あまりにもよけいなはなしばかりで肝心のはなしに説得力がなくなった感じだなあ。よけいなはなしがいっぱいあるから、なんか結末に納得できちゃうふいんきはあるんだけど。
華鬼と神無がお互いの傷みを労るクライマックスは良かった。それだけに、そこからその後の結末にいくためにちゃんと組み立てたはなしじゃなかったのがとっても残念。
あと公式サイト見てもPG-12の表記すらないんですが、露出としてはせいぜい下着の胸元や太ももが映ってるだけとはいえ、そのものずばりのレイプ未遂やら変態に拉致されそうになるシーンやらが立て続けに出てくる映画なのに良いのか? 舞台挨拶目当ての制服の女子高校生やら保護者同伴の中学生やらがいっぱいいただけに、人様のお子さんながら心配になっちゃったんだけど。