龍馬伝/第28話「武市の夢」

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演出:大友啓史
1865年。龍馬30才、以蔵27才、武市34才、弥太郎31才(生年より単純計算)
いやあのさ。この21世紀史観な龍馬伝に於いて以蔵(佐藤健)→武市さん(大森南朋)→容堂公(近藤正臣)→幕府の感情は同質のもので、矢印のこっち側にいる人はあっちの人の気持ちを分かってない、というのはずっと一貫してたからもう良いよってはなしなんだけど、武市さんは容堂さんとのあのかみ合わない会話で、なにをどういう風に納得したんでしょうか。私はなにも納得できなかったんですが。
武市さんが東洋(田中泯)を奸臣と断じて、排除したのは忠義からだと言い張る気持ちは分かるんだよ。それは武市さんにとっては事実なんだから。でもそれは容堂さんにとっては理解不能だよね? なんで納得したの? 責めることに疲れたの?
そもそも東洋を殺していないからって、京での暗殺の諸々が勤王党と無関係だったはずがなく、龍馬(福山雅治)はなぜ武市さんも以蔵も許されると思うんだろう。おまえ馬鹿かよ。そもそも大義のためでも武市さんがいろいろやってんのは事実なんだから、武市さんがそれを償わずに済むはずがないじゃん。第一龍馬って勝先生(武田鉄矢)が失脚した時でさえ、幕府をどう思うかとか言ってなくなかった? なんでいきなり幕府が全部悪いことになったの?
脚本には文句しか出ないけど、南朋さんと健のお芝居は文句ないです。以蔵の罪状が番組内の描写とまったくかみ合ってないのだけは腑に落ちんけど。勤王党を抜けた後に人殺してた事実とかないでしょ?
まあ良いや。当初の予想どおり以蔵の最期にあたって、健の花のような微笑が見られただけで私は満足よ。武市さんも最期まで揺るぎなく武市さんだったし、ふたりの最期がわけの分からん龍馬ageのあおりを食ったなんてことは言いません。これはこれで良いんだと思う。きっと武市さんも以蔵も馬鹿な子でも可愛いんだよ!
というわけで、来週からは高杉晋作伊勢谷友介)を楽しみにしたいと思います。いきなりそれくらいしか楽しみが残らないんだもん(θ_θ;。