裸にしたい男◆佐藤健

健のロミジュリ情報にあんま盛り上がってないのは、状況的にも自分的にも一刻も早く見たいとは思わない、ソフトのリリース待ちで良いやと思う程度のコンテンツだっつうのがあるんだけど、大きな仕事が来た時のやつのパターンとはいえ、恋する青少年ロミオがこんな辛気くさくって良いのかい? ちょっと違わね?、と感じちゃってたからっていうのもあるんですが、一応演出家的には“そういうロミオ”って認識みたいなんでほっとしました。健は良い仕事もらうよなあ。
番組は淡々と人となりを聞く感じでインタビューとしてはさほど面白くなかったけど、ところどころツボにはまって爆笑しました。つっかやってることがあまりに演劇少女だった頃の自分とかぶってて、「生まれ変わったら佐藤健になりたい」とか素で思ったw。
この番組で一番意味があったのは、「自分は俳優に向いていると思う」って発言だよね。なんつうかさ。健の演技って上手い下手をいうよりまだいろんな意味でぎこちないんだけど、そのぎこちなさが気にならないのはその役のパーソナリティを理解して表現することに、健が真摯で意志的だからだと思う。健の理屈っぽさって、健の語彙では表現しきれないくらいだと私は思ってるからw。
その理屈っぽさで、役の生を掘り下げることは彼にとってすごく面白いことなんだと思う。たぶん彼はその面白さに取り憑かれてるから、きっと10年後も20年後も俳優で在り続けると思うんだよね。
ふわふわと薄幸オーラすら漂う佐藤健本来の影の薄さも可愛かったし、ちらっと映った剣心の映像で期待値は上がったし、すんげーテンション上がったとかじゃないけど見てて楽しかった。そういえば上演台本はかなり原本に手を入れるようなはなしを聞いたけど、ソフト化の際には脚本つけて欲しいなあ。普通に発刊するなら別にそれで良いからさ。