セーラー服と機関銃/第3話「さらば愛しの人よ」

いやあのさ。薬師丸版は見てるんだけどストーリーとかまったく記憶になかったんですよ。で、このドラマ見ているうちにうすぼんやり思い出してきたら、このはなし女子高校生が命の危険にさらされる、そうとう非人道的なはなしなのなw。実際なんで最終的に泉が殺されないのかかなり謎だしwww。
で、思うにあれはほんとに守られるもののはなしだったのかなあと思ったりしているんだが、薬師丸版見直してないのであんま言えない。なんでレンタルにないのかなー。
というわけでこの平成版ですが、楽しめている第一の理由は、なによりも人物造形が好みなんです。だって泉が漢らしいんだものーw。
リアルに考えれば、いくら父親が殺されて頭に血が上ってもやくざの組長になれと言われて承諾する女子高校生はいないんですが、このドラマは泉のずれた性格でそこらもなんか納得できちゃうし、この設定にリアリティ持たせるにはかなり成功してると思う。しょせん「この設定に」という条件付きのリアリティだけどなー。
今週は初回の寒いギャグ復活。画面の作りといいけしてほめられる出来じゃないんだが、泉が可愛いので許す。ユウジが泉に説得される結末も、お約束ではあるのだけど父親を亡くした泉が代わりに得た組員を家族と思う気持ちや、なによりそういう風に思う子だというのをちゃんと描いているので納得できる。
それが下北サンデーズのゆいかの演説とどれだけ違うんだと言われればただの好みさっw。でも人物像の説得力って大きいと思うよ。

……と持ち上げておいてなんですが、今週の出来はかなりひどいぞ。田中君のきれいな顔が出ていても、見直したいとは思えない出来。だいたい佐久間がやくざ続けてることを非難しながら、やくざになるおまえはなんなんだ。
柄シャツ×スーツのやっちゃんコーディネートながら、佐久間を付け狙う間のてんぱった様子はちゃんとした極道にも見えないし、あれならもっとチンピラくさい服装で、姉が死んだ後佐久間への恨みでハンパな生き方してたところを、濱口組につけこまれた、みたいな造形にした方がしっくりきた。だいたい流血して乱闘の間も気を失ってた佐久間が五円玉効果で死んでなかったって、じゃあなんで気を失ってたんだよ。
濱口組の組長が今週陸じゃなかったのは本来責めるようなことじゃないが、先週までの怖さが台無しだなあ。てんぱって暴れるのは若頭に任せて、組長は後ろで指示出してれば良かっただろうに。いろいろな意味で脚本に書かれていることをそのまま映像化してるんだろうな、という意味で間違いではないんだけど、うちによくコメントくれる黒猫亭さんのいう“棒読み演出”ってこういうのだろうな、となんかサンプルを見る思いだった。
佐久間のために模試を休むとかけっこうポイントなんだけどね。
神社とか花火とかなんか既視感あったんですけど(w)、来週は出来が良いといいなあ。