ROOKIES/#11(最終回)

第11話(最終回)「最終章終幕〜さらば愛しき恩師…」

えー。目黒川との練習試合の時点で岡田と河埜の因縁が気になって原作24巻は読んじゃったから、最終回がこうなるのは分かっていたし、こういう結末を迎えるはなしの中で、9話だけが流れから浮いてるぞと思うのも変わらないのね。だから不満といえば不満だけど、満足してるといえば大満足なんだ。
このラストが不満なのって、この事態を招いたのって結局川藤なのね。その点こうなったのはあくまで用賀の国松のせいだっていう風にしたドラマ製作陣上手いなって思うんだけど、川藤の今日やったことって国松のやったことと変わんないわけじゃん。
あの時川藤は用賀のピッチャーに「この試合で投げることそのものが君の夢ならなにも言わん。だがそうでないなら交代しろ」って言ったんだけど、今日の安仁屋の夢って「この試合で投げること」なんだよね。それさえかなうんならこの先野球をあきらめることになっても構わないと思ってて、その気持ちは分かるけど馬鹿だなーって思うし、生徒にそんな馬鹿な選択をさせてしまう川藤には「なにやってんの」って腹が立っちゃうんだわ。
でもそれでも現に今日のはなしを見てゴチャゴチャ言う気にならないのは、彼等が馬鹿だったことなんか今さら言ってもしょうがないけど、彼等の思いの熱さは美しいっていう風に思うからね。馬鹿は馬鹿だけど、その思いを前にして文句なんか言ったってしょうがないじゃんってはなし。
見せ方としてかなり安仁屋と御子柴におんぶしたはなしだったんだけど、市原君も小出君もさすがだったよ。小出君が入院したなんて全然知らなくってこの数日の番宣で初めて知ったけど、なんとか復帰が間に合って良かったねー。ほんとそう思う。
あと最終回の見せ場でこれってどうなん?って思うのは相変わらずの桧山の若菜の好きっぷりなー(^_^;。
正直高岡君って見た目が好みじゃないし、芝居も落ち着き過ぎてて全然好きじゃなかったんだけどこの番組でほんと好きになった。印象としてほんと「上手いな」って言うより「すごいな」って感じで、毎回その温度と張り合う桧山の川村君もさー。ほんとすごいよ。あと試合中のハグシーンは別の意味でもすごくてちょっとどうしょうって思ったv。
はなしとしてどうこうっていうより、ほんとそれぞれの川藤への思いを納得させるドラマとしてのできに感動した最終回だったし番組だった。番組終了時にスペシャルと映画の公開が発表されたけど、それもうれしいけど、それよりなによりこのキャストの一人一人がこの後良い位置で番組や作品を引っ張るようなポジションを得て欲しいと思うし、そのくらいには日本のドラマに期待したい。
9話の挿話構造って、結局このはなしのために上坂の存在を見せるためだったんかな。だとしたら遠藤君すごい儲け役だな。いや遠藤君に罪はないけど(^_^;。全編を野球部と川藤のはなしとして見せてきた番組なだけに、その唐突さだけはもうちょっと、と思った。あとこれだけは言いたいけど、目黒川OBのあいつらって立派に傷害罪で警察に突き出せるよなw。
ここにきて上坂に煙草を捨てさせる辺り、ほんとこのドラマのスタッフってなんつーか意志的だと思う。そこが好きっつーか信用できるっつーか。
岡田は今週は見どころいっぱいで満足でした。試合中のシーンとかほんと、回を追うごとに「原作から抜け出たような」岡田になってたと思う。たぶん健の柄がもうちょっとゴツければ考えるまでもなく「原作から抜け出たような岡田」って言われたんだと思うけど、終盤までドラマオリジナルのチャラさと原作準拠のクールさが上手く噛み合ないところがあったのは、なんか健自身が原作岡田を好きになり過ぎちゃってた気もするなー。でも毎週楽しみでした。お疲れ様でした。
なによりも製作陣がドラマを見せることに本気で取り組んでいると思えた番組だったし、日本のドラマもちゃんとそういうのが作れるのだと知ることができたことがこのドラマの残したものだと思う。毎週楽しかったです。ありがとう。